僕が買ったのはOMEN(オーメン)というアメリカンカスタムキューです。
今回は第4話、僕が買ったオーメンについて、そして僕がオーメンに決めた理由についてです。
第1話~3話を読んでいない方はこちらを先にご覧ください。
この記事の内容 1.僕が買ったのはOMEN(オーメン) 2.僕がオーメンに決めた理由 |
1.僕が買ったのはOMEN(オーメン)
キュー探しを始めて3年、僕が買ったのはOMEN(オーメン)というアメリカンカスタムキューです。
(1) OMEN(オーメン)とは
1993年頃からキュー製作をしているアメリカはフロリダ州のカスタムキューメーカーです。製作者はピート・オウマン。
出典:ニューアート
年産数は40本程度で、プレイアビリティと工作精度に定評のある優良メーカーみたいです。
そのわりに価格もお手頃なので、かなりおすすめなメーカーですね。
滅多に売りに出ないのが難点ですが、すでに手に入れた僕からすると、そのほうが人とかぶらなくてレア感もあって良し。
(2) 僕が買ったオーメン
僕が買ったオーメンはこちら。
値段は税込¥90,000です。ニューアートで買いました。
売値は¥97,000ぐらいだったんですが、価格交渉して¥90,000にしてもらいました。
余ったお金でタップ2つとチョークを買っても10万円に収まって良かったです♪
製作年はニューアートの販売サイトにも載っておらず不明です。
色々写真を載せておきます。
まずはフォアアーム。
パープルハートベースにカーリーメープルの子持ち6剣です。
そう、打感が良いということで狙っていたパープルハートです。
ところで皆さんがよく見るパープルハートはもっと紫だと思います。
Mezz EC9 出典:ニューアート
このオーメンはこんなに紫がかってないんですが、上の販売サイトを見ると、「色味の変色したおそらくパープルハート」って書いてあります。ま、パープルハートってことで笑
実はこのオーメン、数年前にオークフリーかなんかに出品されていて、そこにもパープルハートって書いてあったんで、まあ間違いないかなと思います。
ちょっと余談ですが、パープルハートって伐採直後は紫色ではなく、空気に触れてはじめて紫色に変化するそうです。その後さらに紫外線の影響で濃い赤紫から茶褐色へと経年変化していくんですって。だからこれはそうやって経年変化した後のパープルハートなんだと思います。
長剣にはオリーブ色っぽいベニヤ、短剣には黒いベニヤが入っています。ちょっと塗装が浮いてますけど、まあ中古なんで。
サウスウェストスタイルのデザインですね。オーメンはこういうデザインが多いです。実際、僕のはこのサウス↓とそっくりです。
上がサウス、下が僕のオーメン。ほとんど一緒だし笑
サウスウエスト 出典:ニューアート
僕のオーメン 出典:ニューアート
次にジョイントのアップ
ジョイントは11山。OMENと刻印されているのが特徴です。他にはどこにもロゴやサインなどはありません。リングのデザインもサウスっぽいですね。
グリップは糸巻き
ほつれや汚れなどなく、パープルハートの色合いとマッチしていてとてもかっこいいです。
革巻き派の僕は久しぶりに糸巻きを使ってみましたが、やっぱり革巻きのほうが好きなので、近いうちに巻き替えようと思います。現在革選び中。
バットエンド
尻ゴム
開けてみるとウェイトボルトは入れられないようになっていますが、前バランス派の僕にはちょうど良いバランス(50cmぐらい)なので問題ありません。
B&Gさんで以前売っていたオーメンはウェイトを入れられるようになっていたので、このあたりは製作年によるのかもしれませんね。
シャフトは純正ノーマルシャフトが2本です。根元付近まで軽くサンディングされていますが、どちらも赤茶けた古くて良いメープルだと思います。
よく見ると右のシャフトのリングの色にむらがありますが、どういう理由かはよくわかりませんね。木の色なのかな。
先角とタップ。先角はまあまあ汚れと傷があります。左のシャフトはほんの少し先角に欠けがあります。タップ交換時にやっちゃったんでしょうね。
まあ値段を考えるとこのへんは許容範囲かなと。
最初は上のよくわからないタップが付いていましたが、好みじゃなかったので両方ともカムイブラックHに換装。
中古なんで小傷や塗装浮きは散見されますが、中古のわりにはかなり良い状態だと思います。
2.僕がオーメンに決めた理由
ところで「なんでいきなりオーメンなの?」って思いますよね。
(1) 実はコーカーに決めかけていた
実は直前までこのコーカーを買うつもりでした。
出典:ニューアート
ローズウッドのストレート、2シャフトで1本は赤木。以前から売ってましたが、最近値下げされて、はっきり言ってめちゃくちゃ安いです。
先日の第3話でも書きましたが、コーカーはシャフトに古い材を使ってますし、1本は赤木なのでソリッドな打感が期待できます。
そしてバットのローズウッドについて。
これは前回も載せた木の比重一覧。
バットのローズウッドがどのローズウッドなのか不明ですが、どれも比重はパープルハートやボコテに近いのでかなり良さそうです。それにローズウッドは響きが良いことから弦楽器にもよく使われている木材。打感も打音も良いことが想像できます。
デザインも無難だし、ローズウッドの木目もきれい。そして安い。
はっきり言ってこれで決まりでしょってことで、あとは試打して買うだけってとこまできてました。
(2) オーメンが急浮上
むかし通ってた店でオーメンを使ってた人がいたんで、存在は知ってましたが、デザインは好みじゃなかったし、性能面も何の情報も持ち合わせてなかったんで完全にノーマークでした。
ですがB&GさんのこのFB投稿を読んでから、かなり気にはなってました。
上の投稿を読んでみてください。いわく、
B&Gさんのオーメンレビュー ・今まで経験したキューの中でもかなり上位に入る出来 ・作りが非常に丁寧 ・ノーマルシャフトだが、飛びはほとんどない ・このシャフトのまま普通にトーナメントで戦えるほど優れたキュー ・バットにもシャフトにもパワーはあるが、球が暴れずスピンコントロールがしやすい ・どこを撞いてもよく切れる ・サウススタイルだが、今まで撞いたどのサウスよりも性能は高い |
もうね、べた褒めです。
カスタムキューについての見識が深いB&Gさんがここまで絶賛するメーカーはそう多くないですから、これはかなり良さそうです。
とは言え、どうせ予算オーバーでしょって思ってました。オーメンがニューアートに中古で売っているのは前から知ってはいたんですが。
でもせっかくコーカーの試打をさせてもらいに行くんだから、悩んでるふりしてついでにオーメンも試打させてもらおうと思って、値段も聞いてみたところ、なんと¥97,000と予算内!
オーメンはもう1本あったんですが、そっちは音鳴りがあるのに14万だったので、どう考えてもこれはお買い得です。
てか買わないと損じゃない、これ?!
性能的にはコーカーよりもオーメンのほうが良さそうだし、狙っていた通りパープルハートベースだし、よく締まってそうな純正ノーマルシャフトが2本ついてるし。
それにオーメンって珍しいので誰ともかぶらなそうなのも、僕の心を絶妙にくすぐります。
だって、
「それサウス?(まあ台湾サウスだろうけどww)」
って聞かれたとき、
「いや、オーメンだけど」
って切り返したら、なんか僕の勝ちですよね!
(3) 僕がオーメンに決めた理由
この時点で候補はコーカーとオーメン。でもどっちかと言うとオーメンが優勢です。
だけど僕にはもう1つだけ心残りがありました。B&Gさんとこに10万以内の安いカスタムキューの在庫があるんじゃないかと。
昔の投稿を見ると、10万以下でケント・デイビスが売られてたこともあったんで、ダメ元で問い合わせてみました。
「今、コーカーとオーメンで悩んでるんですけど、状態は多少悪くても良いので10万で買える高性能のカスタムキューないですか」って。
翌日いただいた回答は、「残念ながら無い」とのこと。
ただそのメールの中で以下のような貴重な情報をいただきました。
・コーカーは5本ぐらい使ったが、悪くはないけど、特段良くもない。 ・オーメンはかなり良いメーカーで相当レベルの高いキュー |
はい、これが決め手です。
信者かw
まあ似たようなもんですかね。
これまでビリヤード道具のブログなんてのを1年以上運営してきて、ネットにあふれている情報の中から、どれが信頼できる情報かということを嗅ぎ分ける嗅覚みたいのはついてきたと思っています。
そんな僕から見て、キューの性能というものを深く理解し、かつそれをもっとも論理的でわかりやすく説明しているのは間違いなくB&Gさんだと思います。
そういう人の意見を参考にするのは当然。
あと球が上手い!これは大事ですよね。
FBに時々プレー動画がアップされてますんでぜひ見てみてください。
てことで悩みの種はぜんぶ解消し、都合により試打にも行けなくなったので、そのままオーメンを買いました。
3年ぐらいダラダラと悩んでましたけど、性能重視に舵をきってからはあっと言う間でしたね。
3.次回第5話|オーメンのスペックと性能
本当は第4話で終わる予定だったんですが、また長くなってきたんで、今回はここまでです。
次回、最終回はこちら。オーメンのスペックと性能についてです。これでやっとおわりです。