先日の記事で紹介した全く新しいシャフトの加工方法『imp』。
テスト加工に申し込んでいた人たちからのレビューが集まってきましたので紹介します。
impって何？って方はまずこちらの記事↓をご覧下さい。
| この記事の内容 １．OMENをimpしてもらいました |
１．OMENをimpしてもらいました
僕のOMENのノーマルシャフトもimpしてもらったんですが、まずはその経緯など書いていきます。
(1) impサンプルキューでimpを事前体験
impの構想は数か月前に初めて聞いたのですが、すぐに僕もやってみたいって伝えました。とは言えその時点では牛王さんもまだテスト中だったので、テストが終わるのを待っていたんですが、その前にimpのサンプルキューを貸してもらえることになりました。
それが上の画像。台湾サウスと言われる安いキューで、1B3Sで5,000円だったそうです。
シャフト3本ですが、以下の通りimpされているのは1本だけ。
| シャフト | 加工前の状態 | 加工内容 |
| １ | 1番良かった | 無加工 |
| ２ | 2番目に良かった | 木固めエース |
| ３ | ダメだった | imp |
左からシャフト1,2,3
で、事前予想では期待も込めてimpのシャフトが圧倒的に良いのかなと思ってたんですが、結果はどれも微妙な差で僕にはあまり違いがわからなかったです。
強いて言えばシャフト2が他2本より色んな面で少し劣るかなという程度の差でしたが、はっきり言ってどれも良いシャフトでした。まず音と打感がすごく良い。そしてトビがとても少ない。
このキューは加工前の状態を知らないのですが、元々個体差があったシャフトにそれぞれ違う加工がされているので、impの効果がどれほどのものか正直この段階ではわからなかったです。でもシャフト3は元はかなりダメなシャフトだったそうなので、それがここまで良くなるならかなりの効果が期待できるはず。
どのシャフトも音も打感も好みだし、トビもOMENより少ない。僕のOMENもこんな感じになるならと思い、OMENも加工してもらおうと思いました。
(2) 牛王さんにOMENを撞いてもらった
牛王さんからゴーサインが出たのでいよいよOMENを預けます。
本来シャフトだけ預ければ良いのですが、牛王さんにOMENを撞いてもらいたかったのでバットごと預けました。色んなカスタムキューを知っていて、僕よりもキューのことを理解している牛王さんに、本当にOMENにimpする必要があるのか、したほうが良いのかどうか診断してもらいたかったからです。
それともう1つ理由がありました。僕はすごくOMENを気に入ってて、手に入れた時はテンションあがって僕がOMENを入手するまでのストーリーを全5話で記事にしちゃうぐらい1人で盛り上がってました。でも僕はそんなにたくさんのキューを撞き比べたわけじゃないし、自分の感覚にも自信がありません。僕がことあるごとに絶賛してるOMENって本当にいいキューなのかって牛王さんの感想も聞きたかったからです。
ということでじっくり撞いてもらって、OMENってどんなキューなのか、impしたほうが良いのかどうか診断してもらいました。
| 牛王さんの診断結果 ・打感はソリッドな部類だが、ノンコアなので硬めのキューの中では少し柔らかめ ・ドローよりフォローが得意なキューで、さらに横の回転がよく乗る印象 ・サウンドもかなり良く、ノンコアで木で撞く打感と、シャフト、先角のタッチが早めで今のキューにはない感触 ・攻めた撞点もしっかりと撞くことができる良いキュー ・牛王さんの撞き方ではトビはほとんど感じられない ・手球を持っていける感覚は、昔ブレイク用として使ってた硬くてパワフルな20ozのサウスと近いものがある ・今の状態でナチュラルな硬さのある打感を感じられる良いキューなので、imp加工をするのはもったいないかもしれない ・細い方のシャフトで色々やった結果、一度だけシャフトが負ける感覚があったが、かなりキューを突っ込んだ時の話なので、普通の人だとまず感じることのないレベル ・2本を比べると細いシャフトのほうが良い ・imp加工は可能だが、硬くなり過ぎてしまっても元に戻せない。それなら太いほうのシャフトにやっておけば、あとからテーパーを削って元の硬さに戻すなど対応ができる ・太い方のシャフトはまだ締まり切っていない感じだが、今の段階でも負ける感覚はない。これから締まってきて物足りない感じが出てきた時に、今加工をしておけば、あとで加工するより顕著に効果を実感できる |
総じて、このままでも非常に良いキューだと♪
良かった良かった。
でも元々2本とも加工してもらう予定だったのが、ここでまた悩んじゃいました。
そうか、OMENのこの打感って自然な硬さですごく貴重なものなんだな。サンプルキューのほうが全体的に軽い感じはするものの、パキッとした感じが好みではあったんですが、ここまで高評価してもらえると、OMENの打感ってのは今のままがベストなのかもしれないな。
で、やっぱやめとこうかなって散々悩んだんですが、牛王さんの助言通り、太い方のシャフトだけやってもらうことにしました。せっかくなんでマイキューでimp体験したいですしね。太い方のシャフトは締まりきってないって牛王さんも言ってた通り、確かにわずかに打感がふわっとした感覚がありましたし。
それにしてもこのキュー診断、すごく有益ですよね。そのキューがどんな特性かって、やっぱり色んなキューを撞いた経験があって、しかもちゃんとした感性を持ってる人じゃないと正しく評価できないと思います。
診断してほしいっていう人ほかにもいそうなので、オプションとしてお金とってやったらどうかって言ってみたんですが、めんどくさいのでやりたくないそうです笑
それもそうか。たぶん牛王さん、僕のOMEN5時間ぐらい撞いてくれたんじゃないかと思いますが、毎回そんなに時間かけてられないですよね。
(3) 帰ってきたOMEN
普通、impの施行は消臭確認の養生期間が必要なため、シャフトが戻ってくるまでに1か月ぐらいかかるものなのですが、僕のは特別に早めに仕上げてもらったので10日ほどで戻ってきました。
左がimpしたもの、右は何もしてないもの。見た目は何も変わらないです。
そして気になる重さですが施行前との変化は1g未満。うちのはかりでは全く違いはありませんでした。これも元のシャフトの状態によるそうで、僕のはもともとスカスカって感じたことは一度もないですし、しっかり詰まってたからほとんど重さに変化は無かったのかなと思います。
素振りもしてみましたが、滑りは全く問題なし、というか加工前と何も変わっていないです。当然、表面がボコボコしたりとかそういうこともありません。
それと臭いです。僕のは消臭確認のための養生期間をすっ飛ばしてエクスプレス対応してもらったので、戻ってきたシャフトはまだ芳香剤の香りがしました。通常は養生期間があるので、臭いがすることはないと思います。僕のシャフトも家ではキューケースから出していましたが、2週間ぐらいで気にならないぐらいまで臭いは落ち着きました。しっかり養生期間をとっていたサンプルキューのほうは全く臭いがしなかったので、いずれOMENも無臭になると思います。
(4) OMEN×impの使用感
牛王さんみたいな的確なレビューはできませんが、OMEN×impの使用感を。
まず最初に思ったのが打感がクリアになったということ。元々硬めでしっかりした打感ではあったものの、加工前のシャフトはほんの少し打感がぼんやりしたような感じがあったのが、以前よりもクリアになりました。
そしてパワーが上がった感じで、以前よりも特に押しの転がりが良くなったように思います。
それとおそらくパワーが上がったことに起因すると思うんですが、引きの反応も早くなったように思います。以前よりもキュッと引きやすくなった。
一方で、打音、スピンの乗り、トビの量はほとんど変化は僕には感じられなかったです。個人的にはトビが減ったらなと思ってたんですが、まあそこはimpが保証するところではないですからね。牛王さんの撞き方では加工前の状態からトビはほとんど感じなかったということなので、僕の撞き方の問題なんだろうなと思います。
それと、シャフトの滑りに関してもやはり何の変化も感じられませんでした。
人によって、個体によって体感できる効果はそれぞれだと思いますが、僕のOMENはこんな感じでした。
２．impのユーザーレビュー
僕のレビューだけでは参考にならないと思うので、テスト施行でimpした他の人のレビューも紹介します。
Aさん
ノーマルシャフト
重量変化1g未満
7月牛王さんにお会いして、imp加工の話を伺いました。 私のメインで使用しているシャフトは、細目でトラ目ということもあり、それなりに詰まったシャフトではあったのですが、やわらかめのシャフトでした。
少し早くから作業を行っていただいたので昨日受け取ることができましたので感想を書いていきます。 結果から言うと、私のシャフトに関しては重さについては、あまり変化はありませんでした。ただ、間違いなくしっかりとした打感のシャフトに変わっていました。これは何とも不思議な感じです。 今まで玉越のショットなどでレストを長くとって強めに撞くと、シャフトが負けて不安定になるような感じがあったのですが、それがなくなっているように感じています。 牛王さんが「ただ硬くするだけならできるかもわからないが、木のシャフトの感覚を残しつつ、加工前よりしっかりとしたシャフトにしたい。」とおっしゃていたのを思い出し、あっ！そういうことかと開発者の想いが感じられました。 木のシャフトを使っている方で、今使っているシャフトを今後も使っていきたいが、パワーが落ちてきたかなと感じている方や、あと少しパワーがあればと思っている方にとっては、imp加工は十分検討の余地があると私は思います。 ただ、まるで別物の変化を求める方は、カーボンシャフトを購入されたほうが良いのかなと思います。
この加工は良い意味での、ちょい足しだと思いました。私の場合は、今のメインシャフトを使い続けていきたかったので、今回のアップデートはやって良かったと思います。
Bさん
風神シャフト
重量変化1g未満
只今 試し撞きを行ってますが、感動しています！
正直ここまで変化が有るとは思っていなかったのですが、凄く良い状態です。
パワー&キレが格段に上がったのですが、それ以上に手玉と的玉のストレスが無くなっているのが分かります。
厚い玉を弾かせ捻りを多めに加えても、手玉が安定してるのが良く分かりました。
Cさん
ノーマルシャフト
重量変化1g未満
率直な感想を言わせて頂くと、残念ながら以前との違いが分かりませんでした。
私自身、プラシーボ効果で「良かった」ではいけないと思い、重さ、太さを計り、様々な球の配置、その時に走る手球のラインやどこに出たかを10ショット程行った結果をメモしておりました。送る前に使った台と同じ台で、一昨日試しましたが、何から何まで変わりませんでした。
私の行き着いた結論としては、私のシャフトが元々しっかりとしていた為、変化が出つらかった、もしくは変化に気付けなかったということかなと。なので、もし私が他の方に勧めるならば、余程枯れて痩せ細ってしまった捨てる様なシャフトなら再生出来るかなと思いました。
Dさん
ノーマルシャフト
重量変化1g未満
シャフト凄く良かったです。
バランスも良く、打感良いし満足です。
自分的には元々しっかりしたシャフトだと思ってたんすけど、テーパーをいじって5g痩せてしまって、バランスがイマイチになってたんで助かりました。
シャフト負けしない打感は良いです。
ありがとうございました。
益々のご活躍期待してます。
Eさん
ノーマルシャフト
重量変化1g未満
使った感想です。
（正しい表現かわかりませんが、自分の言葉で伝えますね）
だいぶ硬くなったように感じます。
全体のしなりもそうですが、特に先の中空部分の振動が抑えられており、私は好きです(^^)
その為、タップとの相性が合わなくなっているので、タップを変えてみたいと思います。
重さの変化は感じられませんでした。
回復時、匂いが気になりましたが、数分で無くなりました。
ジョイントキャップに少し“のり”のような物が付いていましたが、指で落とす事が出来ました。
加工は満足しています！
シャフトが柔らか過ぎて使わずにいましたが、好みの感じになった為、これから使用出来るので復活出来て良かったです！
Fさん
ノーマルシャフト
重量変化1g未満
突いてきました！
打感・打音ともに確実にアップしていました！！
性能面についてはレビューできるほど上手くはないのですが…
感じた事を書いてみます。
縦の回転が以前よりも乗るようになったような気がします。
特に押し球の加速？推進力？が2段階くらい上がった感じです。
引きについては下手くそなのですが以前よりも手球が素直に動くといいますか
的球に当たった後への滑り？が減ったような感覚がありました。
これも縦回転の質が変わったことの恩恵かな？
と思いました。
先球の走り方についても全体的に質が上がったような感じです。
直進性と言っていいのかわかりませんが転がり方の質が、以前と比較して安定感が増したような気がします。
横回転については相突きだったので、そこまで極端な撞点は試せていませんが違和感なく使えています。
飛びについては明らかに減っているようで以前と同じ感覚で見越しを取ってしまうと全く合いませんでした… 笑
これは慣れるまでもう少し時間がかかりそうです…
次は一人突きで新しい見越しに慣らしつつさらに色々試してみたいと思います♪
ハイテクを作ってみようかと考えた時期もありましたが、今回加工をしていただいたことによりトルクというかパワーが増した感じがしてまだまだ楽しめそうです。
元々良いシャフトではありましたが今回、加工をしていただきさらに愛することができそうです！
何より… （繰り返しになりますが）
僕がキューにおいて最重要視している音と打感がパワーアップしたのでとても気持ち良く、結果楽しく球が突けます！！
知人にも試打してもらいましたが「へー ここまで変わるんだー」と驚きとともに感心していたようです。
最後に…
独特なニオイについては、確かにキューケースから出した瞬間に香りました 笑
ただ、僕にとってはそこまで不快なものではなくプレー中は全く気になりませんでした。
これも徐々に減っていくものと捉えています。
結果といたしましては大大大満足です！！
本当にありがとうございました！
３．まとめ｜次回の予定
今回の記事はここまでです。
次回がimpの最終話予定ですが、impの依頼方法や注意点、工期や料金などについてまとめようと思います。
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