ビリヤードをプレイした後、タップにチョークが付いたままシャフトをキューケースにしまうことに抵抗がある人もいるんじゃないでしょうか。
でもいちいちティッシュで拭くのもめんどくさい、そんなお悩みを解決するアイテム、タップキャップを自作しました。
この記事の内容 1.きっかけはSOさん|Twitterでぬブロを広めてくれた恩人 2.タップキャップって何? 3.ビリヤードタップキャップを自作 4.まとめ |
1.きっかけはSOさん|Twitterでぬブロを広めてくれた恩人
ぬブロへの登場は久しぶりのSOさん、TwitterやLINEでは相変わらずちょくちょくやり取りしてたんですが、ある日、SOさんから「タップキャップを革で作れないか」って相談されました。
タップキャップ。
存在は知っていましたが、僕は必要性を感じたことはなかったですし、なんかあまり一般ニーズも無さそう。
あと切って貼るだけのぬブロ流いんちきレザークラフトでは、ちょっと難しいかなというのもあり、正直あまりノリ気ではありませんでした。
でも考えてみれば、SOさんは僕がTwitterを始める前から、たった1人でぬブロを宣伝してくれていた恩人です。
今でこそ多少は存在を知られるようになってきましたが、以前は「何それ?」って感じだったと思います。
そんな中、SOさんはたった1人でぬブロを推してくれていました。
たぶんですが、SOさんが「ぬブロ」というTweetをするたびに、
「またぬブロとか言ってるよあいつバカじゃねーの」
「やだ何ぬブロって気持ち悪い」
とか思われてたはず。だいたい名前がかっこわるいですからね。
そんなのをたった1人で宣伝し続けてくれたSOさん、なんという強靭なメンタル!
ありがとうSOさん!
ぼくタップキャップ作りますよ!
2.タップキャップって何?
(1) 市販のタップキャップ
そもそも、タップキャップって何?って人もいると思いますので、市販のをいくつか見ていきましょう。
SOさんが欲しいって言ってるのは革製ですが、革製と聞いて最初に浮かんだのがこれです。
出典:ニューアート
でもSOさんが欲しいのはこういうのじゃなくて、下のシリコン製のようなキャップ型が良いそうです。
出典:ニューアート
今はこんなかっこいいのも出てるんですねえ。これもシリコン製です。
出典:ニューアート
こいつらじゃダメなんですか?って聞いたんですが、シリコン製だと積層タップになんか悪影響があるみたいです。詳しくは聞いていませんが。
あとプニプニして使いづらいそうです。
(2) タップキャップの役割
次にタップキャップの役割ですが、以下のような感じですね。
・キューケースの汚れ防止 ・シャフトの汚れ防止 ・タップを湿気や乾燥から保護 |
まず1点目、キューケースの汚れ防止はわかりやすいですね。
プレー後、そのままケースにシャフトを突っ込むにしろ、タップをティッシュで拭いてから突っ込むにしろ、多かれ少なかれチョークがケース内に付着してしまいますね。タップキャップがあればそれを防げます。
そして2点目、シャフトの汚れ防止ですが、キューケース内にチョークが付着してしまうと、今度はその汚れがシャフトや先角を汚してしまうと思います。
それだけでなく、チョークには研磨剤が含まれているため、それらがキューケースの中でシャフトや先角に小傷をつけるおそれもありますね。キャップをつけておけばそれも防ぐことができます。
最後3点目、これは僕も意識したことはなかったんですが、チョークはけっこう湿気を吸うらしく、タップにチョークを付けたままにしておくと、タップの状態が変わってしまうみたいです。
なるほど。使うメリットはありますね。
3.ビリヤードタップキャップを自作
(1) プロトタイプ
作るとは言ったものの、タップキャップなんて作ったことも使ったこともありません。
こんな感じでいいかなと思い、1つプロトタイプを作ってみました。
SOさんのオーダーで作ったこれ
プロトだけど使い物になるかは未知数 pic.twitter.com/l3l1wKPhmt
— ぬブロ (@nu_blo) March 29, 2022
これ、作るのはそんなに難しくないんですが、問題はシャフトの径です。
自分のなら自分のシャフトに合わせて作ればいいんですが、SOさんのシャフトは細すぎて僕のとは違います。
てことでサイズやフィット感、キューケースの中ではずれちゃわないかとか不安でしたが、どうやら問題なかった様子。
ぬブロさんから頼んでたニューアイテム試作品
本革タップキャップ♪
キツすぎず緩くもなくちょうどいい!
シャフト送ったわけでもないのにさすがやなチョーク拭くのがめんどーでキャップするのに
キャップ汚したくないから拭くことになりそう笑 pic.twitter.com/cR8JRyDYSZ— ๛๛ ⋖ᗩ⋗ (@Sosuke_Mohawk) April 1, 2022
ただし、そのあとで気になったのが、チョークを付けたままキャップを付けることで、キャップ内にチョークが付着し、それが先角の傷や汚れの原因にならないかという点です。
本当はもう少し時間をかけてそこを検証したかったんですが、なんか大丈夫そうだということでゴーサインが出たので、この仕様で作ることにしました。
(2) 本番
① 材料
材料はこちら。
豚革のスウェードと牛革(ロロマレザー)、側面とトップの色を変えることにしたので、使うのは5色です。
価格:330円 |
価格:110円 |
スウェードは内張りに使いますが、なぜ豚革のスウェードかというと、やわらかい豚革の裏地がしっかりとしたホールド感を生んでくれると思ったからです。これは正解でした。
② 作り方
今回、メインシャフト、スペアシャフト、ブレイク、ジャンプの4つ作ります。
ブレイクとジャンプは僕のシャフトと同じ径だったので、それに合わせて作れば良かったんですが、問題はプレーシャフト2本。
径が12.1mmと僕のシャフトよりもだいぶ細いです。
というわけで、同じぐらいの細さのものをあれこれ探した結果、見つけたのがこれ、穴あけポンチです。
ここに長さ2センチに切った豚革をぐるっと巻いて、クラフトテープで固定します。
この上に牛革を巻いていくわけですが、継ぎ目から豚革が見えちゃっても目立たないよう、あらかじめ同系色のマジックで継ぎ目の部分を塗っておきます。こういう小細工は大事。
巻きつける牛革はあらかじめぐるっと巻いて、くせをつけておくと巻きやすいです。
これを巻いてロール状にしたら、あとは丸くカットしたふたをつけるわけですが、木工ボンドで貼るだけ。
のりしろはこの縁の部分だけという何とも危なっかしい仕様ですが、SOさんは道具を丁寧に使う人なんでたぶん大丈夫です。はがれちゃったらまた貼ればいいし。
こんな感じで完成したのがこちら。
なんかかわいくておしゃれだな!
継ぎ目はこんな感じ。まあ目立つんですが、この革はスムースなんで、これぐらいが限界。
ところで1個だけ長いですが、それはなぜかというと、SOさんの案で、先端に切り落としたタップを仕込んでるからです。
そうしたほうがしっかりするんじゃないかってことで、1個だけタップをもらって仕込みました。
まずはこうやってアールを平らにして、
それをつっこんで接着しただけです。あとはこの上にふたをかぶせて完成。たしかにタップを仕込んだほうがしっかり感があっていいですね。
ブレイクとジャンプは僕のと径が同じだったんで、はめるとこんな感じ。
集合写真
いいなこれ!
後日、SOさんからちゃんと装着できたとTweetがありました。めでたしめでたし。
ぬブロ新製品
本革タップキャップ届きました~♪
ロロマレザーは色も革質もほんといいですね!
今回も素晴らしいものをありがとう♪つぎはR10ケースかなぁ~笑 pic.twitter.com/aXBa73AVMA
— ๛๛ ⋖ᗩ⋗ (@Sosuke_Mohawk) April 18, 2022
4.まとめ
いかがでしたか?
僕はビリヤード行ったときの準備と後片付けは一瞬で済ませたいので、たぶん自分では使わないと思いますが、これ見たらちょっと使ってみたくなっちゃいました。
それぐらいかわいい出来ですね。
今回は人のキューに合わせて作ったので、ちょっと苦労しましたが、自分のキュー用のものならけっこう簡単に作れると思います。
材料も安いので、良かったら試してみてください。