SOさんのチョークホルダー弐号機

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3月にSOさんにお礼として差し上げたチョークホルダー、初号機にちょっとした問題があり、2人であれこれ解決策をひねり出し、やっと答えが見つかりました。

てことで弐号機を作ることになりました。

初号機についてはこちら

この記事の内容

1.初号機に起きた問題

2.黒丸対策

3.製作




1.初号機に起きた問題

問題点はこれ。

SOさんはシルバーのチョークケースの中に鉄板を仕込んで、このホルダーを使っているんですが、シルバーで擦れると革が黒ずむんです。

それは別にチョークホルダー側の問題ではないんですが、問題はこの左側にある黒丸ですね。

このチョークホルダーは下の画像のように革に丸い穴を開けて、そこに磁石を突っ込んでいます。

裏張りをする前の状態

その上に革を直接かぶせると、磁石の丸が表面に浮かびあがっちゃうことは製作時点から懸念していたので、上に牛乳パックをかぶせているんですが、牛乳パックではじゃっかん軟弱だったようで、やはり黒丸が浮き出てきちゃったんですね。

シルバーが擦れて黒くなっちゃうのはどうしようもないんですが、黒丸は構造的な問題です。

気にしない人はこんな黒丸なんとも思わない(実際ぼくの友達はそう)んですが、SOさんは意識高い系です。僕は別に意識高くないですが、僕もこの黒丸は嫌です。

ということで2人で策を練ることに。




2.黒丸対策

色々考えました。

革を厚くする、牛乳パックを重ねる、牛乳パックの代わりに鉄板にする、ポリカにする。

誰も興味ないと思うんで詳しいことは端折りますが、どれも違う問題が出るんで却下です。

最終的に黒ずみが目立つナチュラルカラーはあきらめて、焦げ茶か黒、またはリザード革にする方向で落ち着きかけた時、会話の流れでSOさんから送られてきたこの写真。

SOさんは僕が作ったチョークホルダーとチョークケースのふたをかぶせて、このナチュラルカラーのTicoの小物入れにしまっているんですが、これを見て思いました。

「やっぱこの革とこのケース、相性いいよなー。残念だなー。」

こんなにマッチしてるのに、ナチュラルをあきらめるのは残念過ぎます。

それはSOさんも完全に同意。

てことでまたあれこれ考えてたら、

SOさん「チョークケースの底に同じ革貼ったらいいんじゃないすか?」

僕「それ見た目的にありです?だった透明のフィルム貼ればいんじゃないですか?」

そうすればシルバーが革に擦れることはありません。

はい、フィルム案に決定。

結局、チョークホルダーの構造はほぼ変えず、フィルムをケースの底に貼れば良いだけでした。なんて原始的。

なんか答えだけ聞いちゃうとバカみたいですが、こんな単純なことに全然気づかなかった。




3.製作

(1) チョークホルダー弐号機の製作

では作っていきます。と言っても構造はほぼ同じ。

まずはベースとなる革を2枚カットして、デザインナイフで磁石をはめ込む穴を開けます。

革の長さが違うのは、これを折り曲げた状態で貼り合わせるからです。木工ボンドを使います。

これで乾くまで少し放置。

この上に前回同様、ぐるっと後ろまで牛乳パックを貼り付けます。

前回使った革が無くなって、今回はもっと厚い革を使う関係で、少し構造を変えます。

磁石をそのまま穴にはめ込むんじゃなくて、こうやって牛乳パックの両面に1個ずつ、テープで固定して貼り付けます。

そしてこれを穴にはめる。

理由は誰も興味ないだろうから割愛しますが、少しでもこの丸い穴が革の表面に浮き出ないようにするためです。

ここに柔らかくて伸縮性のある豚革を貼り付けます。折れ曲がった内側に貼るのでけっこう大変です。

このあと、もう片方の磁石も同じようにはめて、その上から豚革を貼ったら裏地の貼り付けは完成。

次に表面に前回同様、ロロマレザーを貼り付けていきますが、今回はキャメルのワンポイントはコーナーに三角形に配置します。

ここから、面取りとトコノールで断面仕上げをすれば、チョークホルダーは完成!

今回のロットは虎皺が入っていて、前回よりワイルドな印象です。そのせいかすでにかなりいい味出してます。やっぱりロロマはいいなあ。




(2) チョークケースのふた弐号機の製作

前回作ったチョークケースのふた。

シルバーチョークケースにふた

丈が短くてキノピオになっています。

てことで今回2号機を作ることに。

もう少し薄く作れないかという相談だったのですが、薄くするのは構造的に無理なので、下まで被せられるように高くすることに。ただそれだと取り出しづらくなっちゃうので、取り出し用の切れ込みも入れることにしました。

まずは型紙をカット。

ここに切れ込みを入れて、豚革で裏張りをしていきます。ふたを被せたり外したりする時に断面がはがれないように、豚革は折り返しにします。僕が安物ワインを飲んでいるのがバレました。

裏張りが終わるとこんな感じ。特殊な形状なので、継ぎ接ぎで貼りました。

ここにロロマレザーを貼ります。今回はナチュラルオンリーでとのこと。

そして面取りとトコノールで断面仕上げをしてふたも完成。

 

両方並べるとこんな感じ。

 

まあ上出来じゃないでしょうか。

これで一仕事終わったんで、またブログに専念しますかね。

でも球撞き行きたいんだよなあ。その前にシャフト2本タップ交換しないと。

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