C.K.Originalタップ 第1話【Blue Owl】柔らかさが持続する新しいブルータップ

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最近X(Twitter)で少しずつ話題になり始めているタップ、C.K.Originalタップ。

鬼タップ等でぬブロでもおなじみ、牛王さんの新作タップです。

今回はそのラインナップの中からBlue Owlを紹介します。

 

この記事の内容

1.C.K.Custom Build立ち上げ

2.C.K.Originalタップ

3.Blue Owl|柔らかさが持続する新しいブルータップ

4.Blue Owlを試してみた

5.Blue Owlのメンテナンス

6.Blue Owlを試したいと思ったら

7.まとめ|次回はDrive




1.C.K.Custom Build立ち上げ

C.K.Custom Buildとは、全く新しいビリヤード用品のカスタム加工やアイテムを生み出すべく、牛王さんが立ち上げた新ブランドです。

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牛王さんはビリヤード道具に関する知識が非常に深く、熱狂的な牛革タップ愛好家としてこちらの記事で紹介したのがぬブロ初登場でした。

牛革タップって、何がそんなにいいの?

その後、現在も愛用者が多いであろう鬼タップを立ち上げたのはこちらの記事で紹介した通り。

硬いけど掛かる!鬼Tipシリーズ第一弾『黒鬼』いよいよリリース!

そんな牛王さんが立ち上げたニューブランドと言えば、いやでも注目したくなりますが、先日こちらで記事にしたimpは、実はC.K.Custom Buildとしての最初の取り組みでした。

imp 第1話|より硬く!より強く!ビリヤードシャフトが生まれ変わる新加工

そして、C.K.Custom Buildとしての次の取り組みがオリジナルタップの開発です。




2.C.K.Originalタップ

C.K.Originalタップは単層革と樹脂を使い反発と弾力のメリハリの良いタップにするDPP(Density pressure processing)により生まれたタップです。

牛王さんがこれまで製作してきた鬼タップは、樹脂を含浸させた後、「締める」という工程を必ず入れることで密度と硬度をあげていたのですが、C.K.Originalタップは「締める」という工程をとらず、使用する樹脂を見直すことで、硬さとグリップ力の両方を兼ね備えたタップを目指して作られています。

C.K.Originalタップには以下のような特徴があります。

・高密度
・高硬度
・しっかりとしたグリップ力と反発
・メリハリの有る打感
・長寿命
・取付直後から使用感が変化しにくい

 

ラインナップは以下4種。公式HP記載の内容で、まずは簡単に紹介していきます。

Diavolo(ディアボロ)

硬さを裏切るグリップ力
硬度の中に弾力があり、ショット時、手玉に飛び出る回転力を与える

 

Black Crow(ブラッククロウ)

スタンダードな硬質タップ
数種類の樹脂を使い高反発でありながら必要なグリップ力を生み出す

 

Blue Owl(ブルーオウル)

C.K.Originalのブルータップ
BlackCrowと比べ柔らかな打感と独特のグリップ力が特徴

 

Drive(ドライブ)

C.K.Originalのブレイク用タップ
樹脂と1枚革からデザインされたコントロール性能とパワーに優れた最硬質のタップ

 

下は牛王さんが取り付けたもの。紫、黒、青、黄色とカラフルで見た目で違いがわかるのも特徴です。

 

この記事ではまず、Blue Owlについて紹介していきます。




3.Blue Owl|柔らかさが持続する新しいブルータップ

(1) Blue Owlの開発コンセプト

Blue OwlはC.K.Originalのブルータップとして開発されていますが、牛王さんがただのブルータップを作るはずもなく、ブルーらしさを出しつつ、その性能を底上げして安定させることを目指して作られています。

ブルータップと言えば柔らかな打感とグリップ力が特徴ですが、安定期に入るまでに撞き締めを含め「締める」という過程が必要、かつ使っているうちに硬くなってしまい、柔らかめの打感が好きな人にとっては旬が短いという欠点がありました。

Blue Owlはその欠点を解消しつつ、変形や状態変化を抑えるべく、以下のコンセプトで作られています。

・柔らかな打感とグリップ力
・締めないでも使える
・変形や硬化の度合いが小さい
・旬(柔らかい期間)が長く持続

 

(2) Blue Owlの設計

Blue Owlの構想はかなり前からあたためていたそうなんですが、それが下の図です。

外側は硬く、内側は柔らかくすることで、適度な柔らかさと弾力を保持しつつ、変形には強いという特性を兼ね備えています。

難しい話は僕もわかりませんが、これらを高次元で両立することは従来の「締める」という工程を入れてしまうと難しかったのかしれませんね。

牛王さんが今まで作ってきたタップはかなり硬いものが多かったのですが、Blue Owlはその中でも飛び抜けて柔らかく作っているそうです。

 

ちなみに、この構造だと径が細いシャフトでは使えないのでは?と思いました。

細いシャフトだと外側の硬い部分が全部削れてしまって、柔らかい部分が表に出てきちゃうんじゃないかってことです。

ですがそこは11.9mmのシャフトでもテストして、性能に大きな違いはなかったそうですので安心して使えますね。

ただし、接着する時はやはりちゃんと中心に付けたほうが良いです。接着の際はこちらの記事を参考にしてみてください。

タップ接着の時に絶対に中心を外さない方法

 

(3) Blue Owlの特徴

このように開発されたBlue Owl、一部、上ともかぶりますが以下のような特徴があります。

・柔らかい(一般的なタップのM相当)
・弾力がある
・柔らかさに反して音や打感が硬い
・チョークのりが良い
・変形が少ない
・締めないでも使える
・状態変化が少ない
・柔らかい期間が長い(3ヶ月想定)

柔らかいのに変形が少ない。そしてその柔らかい期間が長く続く。ありそうで無かったタップじゃないかと思うんですが、牛王さんが今までにないタップを作りたかったというのにも納得です。

柔らかめのタップが好きな人にとっては待ちに待ったタップという感じではないでしょうか?

柔らかいタップは硬いタップよりは寿命が短いというのを聞きますが、その人の好みの柔らかさが持続しないということだと思います。

柔らかいタップが好きだけどすぐ硬くなっちゃうから、試合前は硬くならないように気を付けて使ってるなんて人もいましたが、そういう人にもおすすめできるタップですね。




4.Blue Owlを試してみた

ぼくもサンプルをいただき、さっそく試してみましたので、感想を書いていきます。

(1) 開封

左のようなパッケージに入ってて、接着面にシールが貼ってあります。

径は14mm、厚さは6mmぐらい。

 

(2) 取付

いつも通りに取り付けていきます。

側面の削りカス

普通に削れるんだけどなんかボソボソした感じ。この時点ではこれ本当に大丈夫なの?って正直思いました。

 

完成。厚みはほとんど削ってないので、トップまで6mmのままです。

 

側面にはトコプロを塗ってます。最近トコノールはやめてトコプロにしてます。こっちのが艶が出る気がしてます。僕は革屋さんで買ったんですが、店員さんに聞いたらトコプロはトコノールと違ってクロム鞣しの革でも磨けるそうです。レザークラフトの話ですが。

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タップ取付に関してはこちらの記事をぜひ参考にしてくださいね。

ビリヤードタップ交換方法【失敗しない手順まとめました】動画あり

 

(3) 試した感想

3時間撞いた感想です。

・柔らかい
・変形が少ない
・側面がけっこう毛羽立つ
・キレやパワーは必要十分
・音と打感に樹脂っぽさはなく、
少しボケた感じ
・弾力はそこそこあるけど、反発が足りない感じ
・チョークのりが良い
・無臭

硬いタップばかり作っていた牛王さんが作るタップなので、言っても硬いでしょって思ってましたが、本当に柔らかかったです。

これまでずっと硬めのタップを使うことが多かった僕からすると、正直なところちょっと物足りない感じでした。自分には多分やわらかいほうが合っているんだろうなと思いつつ、好みではないということですかね。もちろんこういう柔らかいタップが好きな人もいると思います。

 

3時間撞いたあと。変形はそれほどありませんが、あんなにきれいに仕上げた側面がこんなにケバケバに。

 

(4) 薄く削ったら化けた!

もう少し使って撞き締めていこうかなと思ったんですが、状態変化は少ないみたいなので、それだと時間がかかりそう。

なので1mm削ってみました。トップまでは5mm。

 

これが大正解!

音と打感がかなり僕好みになりました。鬼タップみたいに甲高い音じゃないんだけど、ナチュラルで少し高めの音が中で響いてるような感じ。

6mmだと弾力も反発力もそんなにぱっとしなかったんですが、薄くすることでそのバランスが良くなり、どちらも際立ったように思います。

当然、削らない状態が良いという人やもっと削ったほうが良いという人もいると思いますが、そのへんは薄くしたりRを変えたりしながら自分に合わせてカスタマイズしていくと良いと思います。これは別にこのタップに限ったことではないと思いますが。

 

ちなみにこの状態で3時間撞いたあともやっぱりけっこう毛羽立ちました。牛王さんいわく、毛羽立つというのはやわらかいからだそうです。




5.Blue Owlのメンテナンス

鬼タップはほぼメンテフリーでしたが、Blue Owlは柔らかくて毛羽立ちも多いので、必要に応じてメンテが必要です。

また変形が少ないとは言え、最初のうちは側面が多少膨らんだりするので、その場合はお好みでカッターで切ったり、紙やすりで削ったりしましょう。

ちなみに、毛羽立ちだけならほっといても性能に影響はないそうです。気分の問題。

でもやっぱりあんまりケバケバしているのは嫌ですよね。その時はトコノールなどで磨いてください。持っていなければ水で側面を軽く湿らせてから、紙やすりの裏で磨くだけでもけっこうきれいになります。

牛革タップのメンテナンス方法はこちらの記事に詳しくまとめていますので、参考にしてください。

牛革タップのメンテナンス|最高の音と打感を引き出すために




6.Blue Owlを試したいと思ったら

一部店舗やイベントなどで先行リリースはしていますが、一般リリースは11月予定です。

価格は2000円。

詳しくは今後の記事で紹介します。




7.まとめ|次回はDrive

以上です。

牛王さんが作るタップが好きという人もけっこういるんじゃないかと思いますが、どれも硬いタップばかりでしたので、柔らかいタップが好きという人には今回のBlue Owlはまさに待望の商品になるのではないでしょうか。

一般リリースまでもう少しお待ちください。

次の記事ではC.K.Originalのブレイクタップ、Driveについてです。

僕もすでに使ってますが、めちゃくちゃ良かったです。

C.K.Originalタップ 第2話【Drive】コントロール性能とパワーを兼ね備えたブレイクタップ

 

以下、関連記事です。

牛革タップって、何がそんなにいいの?

牛革タップのメンテナンス|最高の音と打感を引き出すために

ビリヤードタップ交換方法【失敗しない手順まとめました】動画あり

タップ接着の時に絶対に中心を外さない方法

 

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