ビリヤードの先角って種類が多すぎて何が何だかさっぱりわからなくないですか?
全種類の特徴を理解するのなんか無理なんで、選び方のポイントに絞って解説します。
この記事の内容 1.ビリヤードの先角とは【初心者向け】 2.ビリヤードの先角の種類と違い |
1.ビリヤードの先角とは【初心者向け】
初心者の人のために、まずは超基本的なところから説明します。
(1) 先角って何?
先角(さきづの)とは、ビリヤードキューの先端、タップと木材の間にあるこの白い部分です。
「コツ」とも呼ばれます。「骨」からきていると思います。
英語ではferruleと書くので、「フェラル」とも言います。
(2) 先角の材質
白い樹脂製のものが一般的です。滅多にないですが象牙も使われます。あとは木製やゴム製の変わり種もあります。
樹脂製のものは、各メーカーが色々な種類を開発しているので、細かい成分までは不明です。
(3) 先角の役割
先角は、シャフトの木材をショット時の衝撃から守るためにあります。
先角がないと、ショット時の衝撃に耐えられずに、木が割れてしまうんでしょうね。ちなみにカーボンシャフトは先角がないものもありますが、あれはカーボン自体が頑丈なので、先角が無くても耐久性に問題がないからです。
2.ビリヤードの先角の種類と違い
(1) 先角の種類
先角はめちゃくちゃ種類が多く、僕も正直それぞれの特徴について詳しいことはさっぱりわかりませんが、リペアショップの説明などをまとめるとこんな感じです。
ABS | クリーム色で柔らかめ |
AEGIS | |
AEGIS2 | 硬め |
G-10 | 硬め |
アイボリン3 | やや硬め |
アイボリン4 | 象牙に似た見た目で高級感がある。 |
LBM | 硬めでキズに強い。耐熱性も比較的高い。 |
MCB | やや硬め |
MPI | |
NX | クリーム色 |
PVC | 純白で柔らかめ |
superXTC | 丈夫で傷,チョーク汚れがつきにくい |
XTC | |
X-フェラル | MEZZのオリジナルハイテク先角 |
イエローミカルタ | 黄色味が強い |
エボナイト | 早川工房が取り扱っている強化ゴム |
エルフォリン | 象牙風の樹脂 |
キャンバスフェノリック | スレッジハンマーと同じ素材 |
ジュマ | |
タイタン | |
ベークライト | mezzPBのDIシャフトの先角等に使われている。 |
ポリカーボネート | 柔らかめ |
ホワイトベークライト | 硬め |
ミカルタ | |
ラミネート材 | 早川工房が取り扱っている強化木 |
象牙 | 個体差がある。 |
どうですか?種類多すぎですよね。しかも個々の特徴をちゃんと説明しているサイトなんかありません。どこのメーカーが作ったものかもわかりません。
ほんとうはこれらを特徴別にランキングとかまとめたかったのですが、情報が無さ過ぎて無理でした。
(2) 先角の種類による性質の違い
先角にこんなにたくさんの種類があるのは、それぞれ一長一短あり、より良いものを作ろうとメーカーも開発を重ねているからだと思います。
あとは各社色々なシャフトを出していますが、シャフトによって最適な先角を組み合わせとかあるんでしょうね。
これら1つ1つを細かく解説するのは無理ですが、おおまかに言うと、それぞれの種類で以下の点が違います。
・色、質感 ・硬さ ・重さ ・耐久性、耐熱性 |
すこし補足します。
色、質感
同じ白でもクリームがかっているものや、純白のもの、また繊維のような筋が入っていて象牙風のものなど様々です。
硬さ
先角の役割がショット時の衝撃からシャフトを守ることであるのなら、硬いければ硬いほど良いと思いがちですが、硬いことによる問題もあり、柔らかい素材のものも使われています。
そのへんについてはこのあと説明します。
重さ
素材によって重さも違いますが、個々の重さがどれぐらい違うのかはわかりません。細かく比較しているようなサイトもありません。
耐久性、耐熱性
硬さが違えば耐久性も変わってきます。耐熱性も違うようです。ブレイクキューとか、ラシャにこすり過ぎて先角が溶けた経験ってありませんか?そのへんも各社で耐熱性の高い先角の開発を進めているんでしょうね。
(3) 先角の違いで何が変わる?
ここは先角の硬さと重さの違いに絞って説明します。先角の硬さと重さが違うと、以下の点が変わってきます。
・打感 ・打音 ・パワー ・トビの量 |
少し補足します。
打感
先角の硬さの違いで、手に伝わる感覚も硬くなったり柔らかくなったりします。
先角が硬いほど打感もかたくなります。
革のタップで撞くのと樹脂タップで撞くのでは手に伝わる感覚が全然違うのをイメージしてください。
打音
これも打感と同じですが、革のタップと樹脂タップでは音が全然違うように、先角の硬さによって音が高くなったり低くなったりします。
先角が硬いほど打音が高くなります。
僕はあまりこだわりはありませんが、音を重視している人はいます。人によって心地よい音があるんでしょうね。
パワー
先角の硬さや重さによって手球に伝わる力も変わります。
先角が硬いほど、先角が重いほどパワーが増します。
パワーが増すほど、軽い力で手球を長く走らせることができます。
トビの量
先角の硬さや重さによってトビの量も変わります。
先角が硬いほど、先角が重いほどトビが大きくなります。
ハイテクシャフトは先角が短かかったり、シャフトの先端が空洞だったりしますよね。
それはシャフトの先端部を軽く柔らかくすることで、手球の端を撞いた時にシャフトが手球に与える横方向の力を減らして、手球が横にはじかれないようにしているのですが、先角の硬さや重さが変わればトビの量も変わってきます。
3.ビリヤードの先角の選び方
ここまで読めば、どういう特徴の先角を選べば良いかはわかりましたよね。
上で説明した通り、硬い打感が好きなら硬い先角、トビを減らしたいなら柔らかくて軽い先角、そんなのどうでもいいからとにかく丈夫なやつとか、自分の好みに合わせて先角を選びましょう。
で、ここでわからなくなるのが、
硬い先角ってどれ?
軽い先角ってどれ?
ってことですよね。
僕も色々調べましたが、上の表にまとめた以上のことはわかりませんでした。
てことで解決策としては、
お店の人に聞く
これだけです。
以下、リペアショップのサイトをのぞいてみると、さすが、それぞれの特徴をよく知っているなと思います。こんなの自分で勉強するより聞いたほうがはやいですよね。
MECCA(これはビリヤードデイズの紹介記事)
4.ビリヤードの先角を交換したいと思ったら
自分で交換をする人もいるようですが、先角の交換はタップ交換と違って旋盤が必須なので、ちゃんとしたお店に頼みましょう。
こちらの記事を参考にお店を探してください。
なお、先角の素材にこだわりがあるなら、取り扱っている種類が豊富なリペアショップをおすすめします。色々な種類の中から、好みにあったものを教えてもらえると思いますよ。
5.まとめ
いかがでしたか?
これまでさっぱりわからなかった先角の意味が少しはわかるようになったのではないでしょうか。
先角って、先っぽの白い部分ぐらいにしか昔は思っていませんでしたが、ちゃんと特徴を知って自分に合ったものを選べば、悩みを解決できるかもしれませんね。
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