SOさんがいい人すぎたのでお礼しました。
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1.経緯
去年の5月に産声を上げ、なかなかアクセスが増えない中、それでもこつこつと記事を積み上げてきたぬブロ。12月のGoogleアップデートで検索順位が大幅に上昇し、アクセス数は3倍に、おかげさまで以降も順調にアクセスは増えています。
ただ、読者さんからのコメントは全くありませんでした。まぁ、ぬブロとかいう意味不明な奴に積極的に絡もうなんて思わないですよね。
てことで一方的に長文記事を垂れ流し続けてきたわけですが、そんなある日、この謎の奴との交信を試みる勇者が現れます。それがTicoの記事でも登場いただいたSOさん、今回の主役です。
最初にコメントいただいたのが、革のキューケースの記事、そして次にコメントいただいたのがジャンプキューの記事です。
SOさんは以前はエアードライブ2を使っていて、最近プロペルに替えたところ、とんでもない性能だそうで、色々貴重な情報をいただきました。
で軽い気持ちで聞いたんです。「わかったらでいいんで、プロペルのシャフトとバットとエクステンションの重さ教えてください」って。次の記事でほしい情報だったんで。家に測りがあればそれで測ってもらえたらなと思っただけだったんですが、なんとSOさんはアマゾンでわざわざ測りを購入し、ニューアートさんに在庫の重さを聞いて調べてきてくれました。
なんていい人!
そんなことしてもSOさんには何のメリットもないのに。。
でもとても助かりました。SOさん、どうもありがとうこざいます!
てことでお礼をすることに。
2.お礼の品
と言っても僕にできるお礼と言えば、自作品を何か差し上げることぐらい、てことでチョークケースでも何でも作りますとお伝えしたところ、チョークホルダーとチョークケースのふたを作ってほしいとのこと。
SOさんはとてもこだわりの強い方で、チョークケースは向坂製作所でオーダーメイドしたシルバー製チョークケース
キューケースはティコのオーダーメイド
お会いしたことはありませんが、この時点での僕の中のSOさん像
・本物を愛する男
・違いがわかる男
・お金持ち
軽い気持ちでお礼しますとかいっちゃいましたが、これはどう考えても場違いです。僕のチョークホルダー、牛乳パックに革を貼るだけですからね。
でもまぁいいか、他に何もできないし。ちょうどかっこいい革のホルダーを探してたって言ってたし。
フルオーダーでお作りします。
3.製作
製作過程をつらつら書いていきます。
(1) チョークホルダー
まずはチョークホルダー、色々やり取りした結果、SOさんのオーダーはこうなりました。
・ナチュラルなヌメ革ベース
・キャメルのヌメ革をアクセントに使う
・前ポケットにつけるので、台に当たらないように通常より短め
ticoに合わせる感じですね。革は先日記事にしたロロマレザーのナチュラルとイエローのコンビに決まりました。これは間違いなくきれいなチョークホルダーになりますね。あとは僕の腕次第です。
ちなみに今回のオーダー品、これまで僕が作ってきたものと構造を変えなければいけない部分がありました。
SOさんは今はカムイのチョークシャークを使っているんですが、シルバーのチョークケースの中に鉄板を仕込んで、くっつけてるそうです。調べてみるとカムイのは磁石が大きくて超強力みたいですね。僕が使う100均のはそれよりたぶん弱いので、磁石を重ねて普段の2倍使うことにしました。
どうやったかというと、まずはこうやって、家にあった1mm厚くらいの革を2枚重ねてボンドで貼り合わせ、そこに磁石を1個埋め込める穴を開けます。これで磁石の厚みを隠す作戦。
このサイズの穴開けポンチを持っていないので、100均のデザインナイフでくりぬきました。
ボンドの塗りあとは試行錯誤の痕跡です。まあ見えないところなんで。この上に0.6mmのロロマレザーを貼り合わせるのですが、そのまま貼ると、丸い穴の型が薄手のロロマに写ってしまうので、ここに前から後ろまでぐるっと牛乳パックを貼ります。ランドセルみたいですね。
この上にロロマを貼ると、この紙の段差がロロマに写りますが、この段差がエイジングするとかなりいい味を出すはずです。わかる人はわかりますよね。
貼ってみました。アクセントのキャメルはこうやってサイドに入れると事前に相談済み。
端の余った革をはさみで切り取りました。雰囲気でてきましたね。
次に磁石のはめ込みと裏張りです。この穴に磁石を前後2個ずつ入れて、
伸縮性の高い豚革で裏張りします。もうほぼ完成ですね。
でもまだ終わりません。ここからコバ(革の断面)をトコノールで磨いて艶を出します。この工程をやるのとやらないのでは仕上がりが全然ちがいます。オイルを含んだヌメ革は特にですね。僕はそんなに上手じゃありませんけど。
これで完成です。きれいな革ですね!
日の光に当てて撮ってみました。これが「宝石のように美しい」という意味を持つロロマレザー。
(2) チョークケースのふた
次にシルバーのチョークケースのふたです。サイズは事前に聞いていたのでそれに合わせて作ります。ふたを作ったことはありませんが、基本的には普段作っているチョークケースとほぼ変わりません。磁石を入れないだけ。
まずは牛乳パックで型紙を作ります。
ここに豚革で内張りしていきます。
組み立てるとこんな感じ。
ここにロロマを貼っていきます。ふたにもキャメルのアクセントを入れることにしていて、デザインはおまかせとのことだったので、ホルダーと同じように、キャメルで縦のラインを入れます。
普段のチョークケースはサイドにぐるっと1周革を巻き付けるんですが、今回は縦のラインを入れるのと、シルバーチョークケースの四角いシルエットに合わせて、1面ずつ貼り付けました。これで角ばったデザインになりました。
あとはホルダーと同じようにコバを磨きます。角がとれてじゃっかんマイルドになったのはわかりますかね。
はい、これでふたとホルダーと両方そろいました!
シルバーケースにふたをしたとこを直に見たかったですが、あとでSOさんが写真を送ってくれました。
ここまでは良い感じ。磁力も問題ないそうです。
で、ふたをすると、
キノピオみたいになっちゃった!
サイズは合ってるんですけどね、、ふたに厚みがあってキノピオになりました。
まあ、今回は試供品ってことで。
実は今回、磁石をダブル使いしたことによる構造上の不安点や、他にも改善したいなと思う部分は色々あるので、ふたの構造も見直して、ぜひリベンジしたいですね。不具合があったら遠慮なく言っていただくことにしましたので、早々に2代目を作るかもしれません。
そもそも、お礼をしたつもりが、Ticoの記事を書くにあたって色々していただいて、また借りができた感じですし。
4.まとめ
今回、本物を愛する男、SOさんへの納品はなかなかのプレッシャーでしたが、いつもとちがうものを作って、また自作の幅が広がった気がします。これまで作ったのとはデザインも構造もまるで違いますからね。
みなさんも是非自作に挑戦してみてください。自分だけのオリジナルグッズを作るのは楽しいですよ。
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自作方法はこちらの記事を参考にしてください。