リザード革(トカゲ革)ってどんな革?写真と動画で紹介

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リザード革が好きで、ハギレを買い集めてあれこれ作ったりしています。

「リザード革ってどんな革?」

リザード革のこと色々、写真や動画を使ってわかりやすくまとめました。

リザード革のバッグや財布を買おうと思っている人も、レザークラフトでリザード革を使おうと思っている人も、よかったら最後までお付き合いください。

この記事の内容

1.リザード革とは

2.リザード革の種類

3.リザード革の特徴|高級感と耐久性

4.経年変化も魅力|リザード革のエイジング例

5.リザード革を選ぶメリットデメリット|他の革との比較

6.リザード型押しとは|リザード革との違いと見分け方

7.リザード革を動画で紹介

8.リザード革の手入れ

9.リザード革の販売店

10.まとめ




1.リザード革とは

リザード革とはその名の通り、トカゲの革のことです。

リザードレザー、リザードスキン、トカゲレザーなんて呼ばれ方もします。

まずはリザード革の基本的なことから説明します。

 

2.リザード革の種類

トカゲと言っても、小さい頃に皆さんも捕まえたであろうチョロチョロすばしっこいカナヘビなどではなく、海外に生息するもっと大きな個体です。流通しているのは主に以下の3種類になります。

(1) ミズオオトカゲ(リングマークトカゲ)

最もメジャーなのが東南アジアに生息するミズオオトカゲです。リングマークトカゲとも呼ばれます。

見ての通り体中にリング状の模様がついていることがその呼び名の由来です。大型の個体は2メートルを超えます。

これが革になるとこんな感じです。

色合いやリングマークの形、濃さには個体差があり、全く同じものはありません。

 

(2) ナイルオオトカゲ

ミズオオトカゲと似ていますが、ナイルオオトカゲというアフリカに生息するトカゲも革製品に使われています。

こちらも大型の個体は2mを超える大きさになります。

フリーで使える良い画像が後ろ向きしかなかったんですが、この個体の見た目はミズオオトカゲとほとんど一緒ですね。リングマークもありますし。

実際のところ、革製品になっても素人には見分けがつかないんじゃないかと思います。

 

(3) テグー(テジュー)トカゲ

こちらは画像はありませんが、テグートカゲはクロコダイルを思わせるようなお腹の四角いウロコが特徴です。

テグートカゲは流通量が少なく、僕たちが多く目にするリザード革は、おもにミズオオトカゲかナイルオオトカゲになると思います。




3.リザード革の特徴|高級感と耐久性

(1) 控えめなウロコ模様が醸し出す高級感

まずは見た目の特徴からですが、何と言ってもまず魅かれるのはこの粒の細かいウロコ模様が醸し出す高級感です。

ウロコと聞くと、ゴツゴツした硬いイメージがあるかもしれませんが、手触りはしっとり滑らかで柔らかいです。(加工の仕方や革のグレードによる個体差はあると思います)

ワニ革よりはアピールは控えめですが、どんな色に染めても光沢感が素晴らしく、高級感はワニ革に劣りません。

ワイルドさと上品さのバランスが非常に良いのがリザード革の魅力です。

この高級な見た目からリザード革は人気が高く、バッグ、財布、靴、キーホルダーなど用途は多岐に渡ります。

このブログはビリヤード道具のブログなので、変わり種を紹介しますと、ビリヤードキューのグリップの革巻き用としても、リザード革は1,2を争う人気を誇ります。

CCS-1498

インレイグリップ
出典:ニューアート

やっぱり特別感があっていいんですよね。

 

(2) 加工やカットの仕方で様々な表情に

リザード革は加工やカットの仕方で様々な表情を見せてくれます。

ミズオオトカゲの場合、ナチュラルカラーは下の画像のようにリングマークが残った状態になりますが、

下の画像のようにリングマークを消して使われることもあります。

また、トカゲ革のカットの仕方には大きく分けて2種類あって、トカゲのお腹(フロント)部分をカットして切り開くフロントカットと、背中(バック)をカットして切り開くバックカットがあります。

下の画像はフロントカットされたリングマークトカゲの1枚革です。

トカゲに限らず、爬虫類の革はお腹と背中でウロコの形が違うんですが、トカゲの場合、お腹側は四角いウロコ、背中側は丸いウロコになっています。

下の画像は上の1枚革を拡大したものですが、フロントカットの場合、外側(下の画像の左側)がお腹の四角いウロコ、内側(下の画像の右側)が背中の丸いウロコです。

逆にバックカットの場合は、背中の丸いウロコが外側にきます。

わかりやすくリザード革の財布を例にしますと、これ↓がナチュラルカラーのフロントカット。背中側の丸いウロコが中央に位置します。

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こちら↓はナチュラルカラーのバックカット。お腹側の四角いウロコが中央にきます。

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個体による模様の出方の違いもあるんですが、フロントカットとバックカットで全く表情が変わるのは面白いですね。




トカゲの尻尾の革

加工やカットの仕方とは違いますが、革の部位によっても表情が全く変わります。

財布やバッグなんかに使われているのはボディの革なんですが、尻尾の革も革屋さんなんかでは売っています。僕も以前レザーマニアで尻尾の革を買いました。

ボディの革に比べると、厚く、硬く、張りがあって、サイズと形状も限られるので、これ単体で財布なんかを作るのは難しいと思います。

ですがボディの革よりウロコが大きく凹凸感もあり、ワイルド感が増すので、それを活かして小物を作ったり、牛革とのコンビでインレイにしたりすると、かなり存在感のあるものが作れます。

下の画像はナチュラルカラーの尻尾の革で自作したビリヤードのチョークホルダーとチョークケースです。

自作ビリヤードチョークケースと自作ビリヤードマグネットチョークホルダー

ワイルドさだけでなく、白と黒だと高級感もあって、けっこう気に入っています。

 

(3) 耐久性良し|薄くて軽くて丈夫な革

上品な見た目だけでなく、リザード革には薄くて、軽くて、丈夫という特徴もあります。

僕が持っている革ハギレはだいたい0.3mm~0.6mmとかなり薄いです。そのため面積の割に非常に軽いです。

そして薄く軽いにも関わらず、耐久性が高いのも特徴です。

ただし、耐水性が高いかというとそうでもありません。リザード革は表面をコーティングされていることが多いため、最初のうちは水をはじくように見えますが、濡れたまま放置しておくと、しみ等の原因になりますので注意が必要です。




4.経年変化も魅力|リザード革のエイジング例

リザード革にも経年変化があります。

下の画像、右側は僕が自作してしばらく使っていたリザード革のビリヤードチョークケース、左側がその材料のハギレ革です。

ちょっとわかりづらいかもですが、右側のほうが色の深みが増しているのがわかりますかね。

これはあくまでもエイジングの一例で、僕はほとんど手入れせずに使っていたんですが、ちゃんと手入れすれば、もっとかっこよくエイジングさせられるんじゃないかと思います。

 

5.リザード革を選ぶメリットデメリット|他の革との比較

ところで革にも色々ありますが、リザード革にはどんなメリット、デメリットがあるんでしょうか。

同じ爬虫類のワニ革、そして流通量が最も多いであろう牛革と比較してみたいと思います。

とは言え、耐久性や耐水性なんかは加工の仕方によってもぜんぜん違い、優劣つけるのも無理がありますので、わかりやすいところで見た目と価格という観点で見ていきたいと思います。

まずは見た目、上からワニ革、リザード革、牛革(ロロマレザー)です。

どれもかっこいいと思います。

好みは人それぞれですが、ワニ革ではちょっとくどい、牛革では物足りないという人にはその中間に位置するリザード革はベストチョイスになるんじゃないでしょうか。

次に価格ですが、だいたい「ワニ革>リザード革>牛革」という関係性になると思います。例えば財布なんかを買うとして、10万を超えるようなワニ革には手が出ないけれど、牛革の財布じゃ特別感がない、そんな人にはリザード革が良いと思います。安いのは牛革より安いですけどね。

まとめるとこんなところでしょうか。

リザード革を選ぶメリット

・お手頃価格だけど高級感がある

リザード革を選ぶデメリット

・見た目も特別感も中途半端

リザード革が大好きな人には怒られるかもしれませんが、変な奴のたわ言だと思ってスルーしてください。

ていうか僕もリザード革は大好きです。じゃなきゃこんなにたくさん持ってない。




6.リザード型押しとは|リザード革との違いと見分け方

この記事では本物のリザード革について色々と説明していますが、リザード型押しというものがあります。

リザード型押しとは、主に牛革にリザード革の模様を刻印しているものですが、中にはとても精巧にできていて、本物のリザード革とぱっと見で区別がつかないものもあるそうです。

僕はリザード革はそれなりに見ているつもりなので、区別がつかないなんて信じられないのですが、簡単に見分け方を説明したいと思います。

(1) 表記を確認

まずこれが一番簡単、商品の説明を読んで「本革」とか「レザー」とだけ書いてあるものは、十中八九、型押しと考えて良いと思います。

本物のリザード革の場合、「リザード革」、「トカゲ革」などと明記されているはずです。

(2) 同一パターンの模様がないか確認

リザード革のウロコ模様には個体差があります。また同じ個体の中でも完全に同じパターンの模様が存在することはありません。

ところが型押しは、広い範囲で見てみると、1枚の革の中に同じ模様が存在しています。

下の画像は僕が持っているリザード型押しの牛革です。

これをよく見ると、赤丸の部分、黄色丸の部分が完全に同じパターンになっていることがわかります。

まあ、これは非常にわかりやすい例ではありますが、こういう感じで見分けることができます。

それでも精巧にできたものは見分けが難しいのかもしれません。そうなってくるとやはり、リザード革を見る機会を増やして見る目をつけていくしかないですね。

 

7.リザード革を動画で紹介

さて、ここまででリザード革の写真をたくさん見てもらいましたが、ここから動画で色々なリザード革を紹介していきたいと思います。

ハギレばかりですが、宝石のような美しい輝きは伝わるはずです。よかったらご覧ください。

目次

0:00~ フロントカットの一枚革(ブラウン)
0:28~ ナチュラルカラーの切り革
0:42~ カーキのハギレ
0:56~ グリーンのハギレ
1:06~ ターコイズのハギレ
1:15~ ブルーのハギレ
1:23~ ネイビーのハギレ
1:35~ ボルドーのハギレ
1:49~ レッドのハギレ
1:57~ しっぽの革




8.リザード革の手入れ

リザード革は基本的に難しい手入れは必要なく、コットンなどの柔らかい布で乾拭きする程度で十分長持ちします。

ただし、水気を嫌うのは他の革と同じですので、濡れてしまった場合はすぐに拭き取りましょう

 

9.リザード革の販売店

レザークラフトの材料としてリザード革を購入したいという人のために、販売店をいくつか紹介します。通販です。

and leather

ショップサイト

カラーバリエーションは多くありませんが、30cm幅を超える大型サイズが5,000円台と破格の安さです。ハギレも売っています。

ニシカワレザー

ショップサイト

1枚革で売っています。30cm幅を超える大型のものでも8,000円台で販売しているのでかなりお得です。

レザーマニア東京通販

ショップサイト

30cm幅を超える大型のものは13,000円台になるので、ちょっと高めですが、20cm幅のものは4,000円弱で買えますし、ハギレも売っているので、お試しや小物づくりに最適です。カラーバリエーションもかなり豊富です。

 

10.まとめ

いかがでしたか?

この記事を読むことで、リザード革への理解が少しでも深まったら幸いです。

本サイトはビリヤード道具のブログですが、僕は自作が好きでいろんな革でいろいろ自作をしています。

革に関する記事もこんな感じでときどき書いていますので、たまに訪問していただけるとありがたいです。

これからもいくつかエキゾチックレザーに関する記事をアップしていく予定です。

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