中古ビリヤードキュー購入時の注意点と販売店7選

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ビリヤードキューは決して安い買い物ではありません。

欲しいと思ったキューが予算オーバーなんてこともしばしば。

そんな時は中古キューの購入を検討してみましょう。

しかし当然ながら中古キューにはメリットもデメリットもあります。

というわけで中古キュー購入時の注意点をまとめましたので、お買い物の参考にしてください。

販売店も紹介します。

この記事の内容

1.はじめに

2.中古ビリヤードキュー購入のメリット・デメリット

3.中古ビリヤードキュー購入時の注意点

4.中古ビリヤードキューの販売店7選

5.まとめ




1.はじめに

この記事では中古ビリヤードキューに関するあれこれを解説していますが、主にバットに関する情報を書いています。中古シャフトに関しては、こちらの記事をご覧ください。

中古ビリヤードシャフト購入時の注意点と販売店7選

 

2.中古ビリヤードキュー購入のメリット・デメリット

それではここから中古キュー購入のメリット・デメリットを説明します。

(1) 中古キュー購入のメリット

まずメリットはこちら。

・安い
・廃版商品が買える
・アップグレードされたキューが買える

安いというのは説明不要なので、それ以外について補足します。

廃版商品が買える

ビリヤードキューは新商品が続々と出てきますから、ネットを眺めていて気になった商品がすでに廃版だったなんてこともよくあります。そうなると新品で入手することは不可能に近かったりしますが、中古マーケットを探せばお目当ての商品が見つかることもあります。

掘り出し物を見つけた時は快感ですよね。

アップグレードされたキューが買える

中古キューの場合、以下のようなアップグレードがされていることがあります。

・ワンランク上のシャフトが付いている
・スペアシャフトが付いている
・糸巻きから革巻きに変更されている
・エクステンションが装着できるようバットエンドが加工されている

そのうえ、新品で標準装備のものを購入するよりも安いことがほとんどですのでかなりお得な買い物ができると思います。

例えば、すでに廃版ですがMezzのEC7-D4の場合、市販の新品はこういう状態です。


出典:ニューアート

そしてニューアートで以前売っていた中古品がこちらです。


出典:ニューアート

これらを比較してみるとこんな感じです。

新品中古
価格¥79,750¥44,000
グリップ糸巻きリザード革巻き
安いとこは革代、工賃、送料込みで+¥15,000ぐらい
シャフトWX700ハイブリッドプロ
+¥5,000ぐらい?

これらアップグレードを鑑みると、中古のほうは¥20,000ぐらいのアップグレード料金がかかってますから、10万以上の価値があると思います。

それに革巻きを工房に頼むと、キューを送ったり預けたりという手間もかかりますが、それも省けます。

それが¥44,000なら、多少傷んでいても破格の安さですよね。

ただし、値段的にはアップグレードであっても、好みは人それぞれです。高いものが必ずしも自分に合うとは限らないので、そこは注意が必要ですね。

 

(2) 中古キュー購入のデメリット

一方で、中古キューには以下のようなデメリットがあります。

・傷、汚れがある
・不具合があるものがある

許容できるかどうかは程度によるとは思いますし、価格とのバランスですよね。デメリットについて詳しくは次の項で説明します。




3.中古ビリヤードキュー購入時の注意点

中古キュー購入の際、上記のようなデメリットがあることに注意しなければいけません。

以下に詳しく説明していきます。どこを気にするかは人それぞれだと思うので、自分が気になる項目について確認してください。

スペック
・重さ、バランスポイント
傷、汚れ
・木材の傷、へこみ
・塗装浮き、塗装ダメージ

・金属の腐食
・グリップの摩耗
・ロゴ消え
・バットエンドの傷、欠け、割れ、塗装ダメージ
不具合
・反りの度合い(何mmぐらい上下するか)
・音鳴り有無

以下に補足します。

(1) スペック

重さ、バランスポイント

まずはスペックです。これは中古キューのデメリットではありませんが、重さとバランスポイントはしっかりと確認しておきましょう。

ビリヤード用品店ならちゃんと重さを明記していますが、ヤフオクやメルカリは売り主が明記していないことがあります。

キューの重さ、特にバランスポイントの違いでキューの振りやすさが変わるので、プレーのアベレージにもろに影響すると思います。自分が今使っているキュー、友達が使っているキューで振りやすいなと思うキューがあれば、それらの重さやバランスポイントを調べておくと、それを目安に自分に合うキューを選ぶことができますね。

(2) 傷、汚れ

木材の傷、へこみ

中古ですから、多少の傷やへこみは仕方ないですし、プレーに支障があるわけではありませんが、あまり目立つ傷やへこみがあると、正直気分が萎えますね。予算とのバランスで考えましょう。

塗装浮き、塗装ダメージ

これも中古品ならある程度は仕方ない部分ですし、性能に影響のある部分ではありませんが、状態によっては傷やへこみ以上に萎えます。

例えばこれはどうでしょう?インレイ周りの塗装が浮いていますね。僕はやだなぁ。


出典:ニューアート

これは?これもなんかぶつぶつしてて気持ち悪くて嫌です。


出典:ニューアート

これは絶対に無理!


出典:ニューアート

どれも性能に影響はないんですけどね。あまりひどいとリフィニッシュが必要になりますね。

リフィニッシュは3万円前後になりますから、あとでリフィニッシュすればいいやと安易に考えていると、けっこうな痛手になりますね。

関連記事
ビリヤードキューをリフィニッシュしてくれる店14選|注意点も解説

金属の腐食

金属の腐食というのはこういう状態です。

リングの金属腐食

金属リングの部分がサビだかカビだかみたいに緑色っぽくなってきます。まさに「腐食」という感じで見た目かなり最悪ですよね。

これもプレーには何の支障もないんですが、気分的にだいぶ嫌です。




グリップの摩耗

革巻きでも、糸巻きでも、ラバーグリップでも、グリップされる部分はかならず傷んできます。

革巻きは表面が摩耗してツルツルになってきます。

下の画像はトカゲ型押しの牛革ですが、表面の凹凸がだいぶすり減ってますね。


出典:ニューアート

糸巻きはこんな感じで切れたりほつれたりしてきます。


出典:ニューアート

写真はありませんが、ラバーグリップも摩耗で表面がすり減ってきます。

どれもこのままでも使えますが、気持ち的に嫌だったり、そもそもべたついて使用に耐えなくなったりもしてきます。あまりひどいと交換が必要になりますので、交換費用も含めた値段で考える必要がありますね。

参考までに革巻き、糸巻きの交換を工房に頼む場合の相場はこれぐらいです。

革巻き牛、豚革¥8,000~¥10,000
リザード革¥20,000~¥25,000
糸巻き¥8,000

なお、僕の知る限り、ラバーグリップを交換してくれる店はないと思います。メーカーに直接頼めば交換してくれるかもしれませんが。

関連記事

革巻きを依頼できるビリヤードの工房10選【選び方解説つき】

ビリヤードキューの糸巻き交換をしてくれる店12選|なぜ糸巻き?

ロゴ消え

ロゴとはシャフトの根元やバットキャップになどにあるメーカーのサインやロゴのことですが、これが消えているとキューの価値が下がる場合があります。本物かわからなくなったりしますしね。


出典:ニューアート

ただ、ロゴがかっこ悪いからとあえて消している人もいるので、消えてるほうが良いという人もいると思います。僕もアダムやMEZZなど大手プロダクトメーカーのロゴは消したいですね。なんかやだ。

バットエンドの傷、欠け、割れ、塗装ダメージ

バットエンドはぶつけたりしがちなので、傷やダメージが非常に多い部分です。

中古品ならこれぐらいの傷はわりと普通、許容範囲ですよね。


出典:ニューアート

もう少しひどくなるとこんな感じ。これはけっこう嫌ですね。


出典:ニューアート

で、ぶつけ過ぎるとこうやって亀裂が入ってきます。


出典:ニューアート

あまりひどいものは交換が必要になりますが、バットエンドの交換はだいたい¥10,000~¥20,000ぐらいしますので、それも込みで考えましょう。

 (3) 不具合

反りの度合い(何mmぐらい上下するか)

店頭購入時は見て確認すれば良いのですが、ネットで買う時は具体的に何mmぐらい上下にバタつくのか確認しましょう。

ただ、曲がりについては極端なものでない限り、プレーにそんなに支障はないと思います。

音鳴り有無

バットの音鳴りの原因は色々あるんでしょうが、ジョイントピンの接着が緩かったり、内部コアの接着が剥離したりというのが原因なんだと思います。

バットに音鳴りのある中古品を見ていると、「音鳴りはプレーに影響ないレベル」と書かれていることがほとんど(というかほぼ全部)ですが、音鳴りのあるキューは安くてもあまり買わないほうが良いと僕は思います。

某人気メーカーの中古品なんかやたらと音鳴りが多いですけど、そういうとこのはあまり買う気にならないですね。

たしかに音鳴りと言っても、毎回音が出るわけでも、でかい音が鳴るわけでもないですから、プレー中には気にならないと言えば気にならないですが、どこかの接着が剥離しているということは、おそらくキューの剛性が落ちると思いますし、そうなるとキューのパワーや打感にも影響が出てくると思います。

どれだけ影響があるかわかりませんが、その剥離が大きくなればなるほど、プレーへの影響も大きくなりますよね。

まあ、慣れちゃうんでしょうし、予算との兼ね合いだとは思いますが。




4.中古ビリヤードキューの販売店7選

ここまで中古キューのメリット、デメリット、購入時の注意点を説明してきましたが、以下に中古キューの販売店をいくつか紹介します。

千葉県

イーアールスポーツ

HPhttps://www.er-sports.com/
住所千葉県千葉市美浜区高洲3-21-1
備考中古の取扱数は少なめ

ニューアート

HPhttps://www.newart.co.jp/
住所千葉県千葉市中央区松波4-20-9
備考取扱数はおそらく日本最多。検品もしっかりしていて、HPでの説明も詳しくとても親切。中古品でも安心できる。

 

東京都

セントラル

HPhttps://www.central-inc.jp/
住所東京都新宿区百人町1丁目17-5
備考商品情報は最低限なので、詳細は確認が必要

 

神奈川県

スパイダー

HPhttps://www.spidercue.com/
住所横浜市神奈川区西神奈川3-7-2
備考ビリヤード専門のリサイクルショップ。検品はしっかりしていて、商品説明も親切。年に数回のセールが安く買うチャンス。沖縄に支店あり(沖縄県那覇市与儀2-15-6)

 

大阪府

ショップキューズコム

HPhttp://www.shopcues.com/
住所大阪府摂津市三島3丁目4-8
備考特売品コーナーで時々販売される程度。

 

ネット通販

キューショップジャパン

HPhttps://www.cue-shop.jp/
備考中古品は相場よりかなり安く出るのですぐ売れてしまう。頻繁にチェックすべし。

オークション、フリマ

ヤフオク、メルカリ、ジモティー、ラクマなど色々ありますね。値付け、商品知識、親切さなど売り主によって全然違うので、上で説明した注意点に気を付けましょう。




5.まとめ

いかがでしたか。

中古品には問題点もありますが、安さ以外にもメリットも多いです。ここで説明した注意点を意識すれば、失敗のリスクを減らせると思います。

安いとは言っても、それなりの金額ですから、失敗はしたくないですよね。

この記事がお買い物のヒントになれば幸いです。

 

文中で紹介した記事はこちらです。

ビリヤードキューをリフィニッシュしてくれる店13選|注意点も解説

革巻きを依頼できるビリヤードの工房10選【選び方解説つき】

ビリヤードキューの糸巻き交換をしてくれる店12選|なぜ糸巻き?

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