ビリヤードのジャンプキューも種類が増えてきて、どうやって選べば良いのかよくわからないですね。やみくもに新商品に手を出すと、自分に合わないキューを買って後悔するかもしれません。
この記事では失敗しないジャンプキューの選び方とおすすめのジャンプキューを紹介します。ジャンプキュー選びで迷っているなら、ぜひ参考にしてください。
この記事の内容 2.ビリヤードジャンプキューの性能の違い 6.ビリヤードジャンプキューのバランスを変える方法 |
1.ビリヤードジャンプキューとは
初心者の方向けに基本的なことも説明しておきます。
ジャンプキューとはジャンプショット専用のキューのことです。
ジャンプショットは邪魔球を飛び越えて、的球に当てるショットですが、手球を斜め上から叩きつけるという特殊なフォームになるため、それがやりやすいようにジャンプキューは通常のキューよりも短く、100cmぐらいしかありません。
また手球を台に叩きつけて、その反動で飛ばすのがジャンプショットの原理のため、シャフトにはパワーが必要です。そのためシャフトは太く、重め、タップは硬い樹脂タップが付いているものが多いというのもジャンプキューの特徴です。
2.ビリヤードジャンプキューの性能の違い
(1) ジャンプキューの性能とは
ジャンプキューの性能とは、主に以下の3点になるかと思います。
・ロングジャンプ(中長距離)のしやすさ ・ショートジャンプ(短距離)のしやすさ ・手球のコントロール性(方向性、力加減) |
ただ飛べば良いというものではなく、手球のコントロール性も重要です。飛ばしたい距離、高さをコントロールできるのが良いジャンプキューということですね。
(2) ジャンプキューのスペック
上で説明した性能は以下のスペックの違いで決まってくると思います。
・シャフトの硬さ(タップ、先角も含む) ・キューの重さ ・キューのバランス(重心) ・シャフトの材質 |
ちなみにジャンプキューでハイテク構造のものはほぼないので、木製シャフトの場合、シャフトの硬さ=太さになってくると思います。太さ=重さと言えなくもないですが、けっこう個体差があるので、一概には言えません。
(3) ジャンプキューのスペックと性能の関係
ジャンプショットは普通のショットに比べると、身長、ストローク、フォームなどの個人差の影響を大きく受けると思うため、スペックと性能の関係と一概に言うことはできないのですが、身長180cm、ダーツストロークではなくスタンダードストロークの僕の私見を一応書いておきます。
重い or 前バランスのジャンプキュー | 軽い or 後ろバランスのジャンプキュー | |
ロングジャンプ | 〇 | △ |
ショートジャンプ | △ | 〇 |
手球の方向性 | 〇 | △ |
手球の力加減 | △ | 〇 |
重いほうがパワーがあるので、飛距離は飛ばしやすいですが、高さが必要なショートジャンプの時にキュー先が逃げてくれず、手球を上から押さえつけてしまうイメージがあります。また、重さだけで飛ばせるので余計な力を入れる必要がなく、方向性は安定しますが、逆に力を抜くことが難しいため、手球が暴れがち(跳ねすぎ)だと思います。軽いキューはその逆です。
バランスについては、前バランスのほうがシャフトの重さでキューを落とすだけでジャンプしてくれる感覚のため、重いジャンプキューと似たような印象になります。後ろバランスはその逆です。
上記はあくまで僕の私見、人によって違うと思いますし、上手い人はうででカバーできる部分もあると思います。
3.ビリヤードジャンプキューの失敗しない選び方
ジャンプキューについての感じ方は人それぞれなので、選び方も人それぞれですが、以下の3ステップで選ぶと失敗が少ないと思います。
STEP1:好みのジャンプキューのイメージを固める STEP2:スペックを見て良さそうな商品を探す STEP3:お店で実際に振ってみる |
当たり前のこと言ってんじゃねーよと言われそうなので、少し補足します。
STEP1:好みのジャンプキューのイメージを固める
上で書いた僕の私見みたいに、自分なりの基準を持つと良いと思います。今使っているジャンプキュー、過去に使ったジャンプキュー、人に撞かせてもらったジャンプキューと比べてみて、「自分はもう少し重めで前バランスのほうがいいな」とかですね。
自分が今使っているキューなど、比較対象のキューの重さやバランスポイントを調べれば、シャフトは何グラムとかもっと具体的な数字までイメージできてくると思います。
STEP2:スペックを見て良さそうな商品を探す
お店のHPを見て、各メーカーのジャンプキューの中から自分好みの重さ、バランス、太さのスペックのものを探しましょう。いくつか候補があっても良いと思います。
STEP3:お店で実際に振ってみる
目当ての商品が決まったら、実際に触ってみることがとても大事です。というのも同じ銘柄のキューでも重さやバランスにかなりの個体差があるので、振ってみないとわからないことが多いからです。
近くにお店がない人はそうもいかないと思いますので、その時はお店に欲しいスペックを伝えてみましょう。シャフトは130g前後でバットは110g前後とかですね。在庫が複数あれば、それに近いものを選んでくれると思います。
もしも良いのがなかったら、買わないほうが良いと僕は思います。どうしてもその商品が欲しいとかなら別ですが、それよりも自分に合う別のキューを探したほうが良いと思うので。性能差がもろに出るジャンプキューは特に。
僕が今のジャンプキューを選んだ理由
参考になるかわかりませんが、僕が今のジャンプキューをどうやって選んだか説明します。
僕の歴代ジャンプキューはこちら。
MEZZ JC-T ※後ろバランス | シャフト:約120g バット: 約180g |
プレデターエアー ※軽い | シャフト:約80g バット: 約70g |
ブラックジャック ※重い、前バランス | シャフト:約150g バット: 約130g |
ジノフェラーリ ※前バランス | シャフト:131g バット: 107g |
ジノフェラーリ以外は手元にないので、重さは中古品の平均値です。
僕的に後ろバランスのJC-Tは飛ばしづらく、軽すぎるプレデターエアーは全く飛ばすことができませんでした。プレデターエアーは本当に失敗でしたね。買ってすぐ店員にあげましたから。
その次に買ったのは、当時とても評価が高かったブラックジャックです。びっくりするぐらい簡単に飛ばすことができて大満足でしたが、わけあって手放してしまい、その後またジャンプキューが欲しくなり、真剣に選んで決めたのがジノフェラーリです。
出典:ニューアート
ジノフェラーリを選んだのは、価格とデザインの良さもありますが、友達が使っていたブラッドワースのジャンプキューがめちゃくちゃ良くて、それにバランスが近そうなのがジノフェラーリだと目星をつけていたからです。
ただジャンプキューにかなり個体差があることは知っていたので、ニューアートに行ってジノフェラーリの在庫を7,8本出してもらい、1本ずつシャフト、バットの重さ、バランスポイント、あとは振りやすさを確認して、友達のブラッドワースのバランスに近いものを選びました。
結果、おおむね満足なんですが、友達のブラッドワースほどではなく、今でも色々と重さをいじって試行錯誤しています。そのへんについてはこのあと説明します。
4.ビリヤードジャンプキューのスペック比較
「前バランスがいいな」とか、自分好みのジャンプキューのイメージが湧いてきたら、商品のスペックを参考に、数ある商品の中から自分に合ったキューを探すわけですが、実はシャフトやバットの具体的な重さはお店のHPを見てもわかりません。それはキューの重さにはかなりの個体差があるからです。
そのへんも含め、各メーカーのジャンプキューのスペックの比較をこちらの記事にまとめました。
5.ビリヤードジャンプキューのおすすめ3選
ジャンプキューの好みは人それぞれなんですが、いくつかおすすめのジャンプキューがありますので紹介します。ただ残念なことに、どれも人気があるので品切れがちです。
(1) ADAM レインボージャンプ|コスパがいい
出典:ニューアート
税込みで¥9,000を切るコスパの良さ、飛ばすだけなら性能面で何の問題もないので、最初の1本はこれで十分だと思います。
先角径 | 13.7mm |
シャフト重量 | 140g前後 |
バット重量 | 120g前後 |
タップ | 樹脂 |
(2) キースアンディ ブラックジャック|簡単に飛ばせる
出典:ニューアート
ジャンプが苦手で全然飛ばせないという人は、これを使ってみてください。簡単に飛ばせます。ユーザーの評価もかなり高いですよね。
先角径 | 14.0mm |
シャフト重量 | 150g前後 |
バット重量 | 130g前後 |
タップ | 先角一体型 |
(3) ジノフェラーリ|バランスが良い
出典:ニューアート
程よい重さ、程よく前バランスで、性能に偏りがなく、全体的にバランスが良いジャンプキューだと思います。
先角径 | 14.0mm |
シャフト重量 | 130g前後 |
バット重量 | 110g前後 |
タップ | G10 |
6.ビリヤードジャンプキューのバランスを変える方法
ジャンプキューを買っては見たものの、もう少し前バランスのほうがいいなとか思うことはよくあると思います。そんな時にバランスを変える方法をいくつか紹介します。
逆に言うと、自分の好みドンピシャのものが売っていなくても、近いものを買えばいくらか調整はできるということです。
(1) ジャンプキューを前バランスにするには
① 尻ゴムを外す
尻ゴムが付いているジャンプキューの場合、尻ゴムを外すことで多少バットを軽くすることができます。
僕のジノフェラーリの尻ゴムは7gですが、僕は前バランスが良いので、尻ゴムは外して使っています。たった7gと思うかもしれませんが、まあまあ変わると僕は思います。
② シャフトに重りを貼る
古典的ですが、シャフトに釣り用の板おもりを貼ることで、好きなだけシャフトを重くすることができます。ただ、貼り過ぎると見た目は最悪になります。
③ 自作ウェイトリングを付ける
板おもりを貼るのはさすがに抵抗があり、僕は自作した本革製のウェイトリングを付けています。
前バランスが好きな僕的にはそのまま使うよりもいい感じです。
作り方はこちらの記事で解説していますので、良かったら読んでください。
(2) ジャンプキューを後ろバランスにするには
今は前バランスのジャンプキューが主流なので、わざわざ後ろバランスにしたい人は少ないと思いますが、一応紹介します。
① バットに重りを貼る
これもさっきと同じ、板おもりを貼れば好きなだけ重くできます。
② バットエンドに重りを入れる
尻ゴムが付いているキューの場合、尻ゴムを外すと中に多少の空間があり、そこに何か重りを入れることができます。ただ空間はそこまで広くないと思うので、増量できるのはごくわずかと思います。
ウェイトボルトを入れられればいいんですけど、そういうジャンプキューってたぶんないですよね?
7.まとめ
いかがでしたか?
ジャンプキューに限らずですが、各メーカーが魅力的な新商品をどんどん出してくるので、あまり深く考えずに買ってしまいそうになることってありますよね。
タップやチョークぐらいだったら、失敗してもすぐに買い換えられますが、シャフトやキューになってくるとそうもいきません。
自分に合わない道具を使うことは上達の妨げになりますから、お金だけでなく時間の無駄にもなります。
よく吟味して自分に合う道具を選びたいですね。この記事がジャンプキュー選びの参考になれば幸いです。
他にはこんな記事も書いています。興味があればぜひ読んでください。
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