ビリヤードキューを前バランスにしたい時、シャフトに板おもりを貼る方法がありますが、あれだと見た目けっこう最悪ですよね。
早川工房に頼んでシャフトにウェイト調整機能を入れる方法もありますが、シャフトを預けたり面倒くさいです。
というわけでオリジナルの本革製ウェイトリングを自作しました。使い道や使用上の注意点なんかもまじえて解説します。
この記事の内容 1.ウェイトリングとは? |
1.ウェイトリングとは?
ウェイトリングとは、シャフトに装着しキューの重心を前バランスにするアイテムです。下の写真は僕が前からジャンプキューにはめて使っていた15gの初代自作ウェイトリング、こうやってシャフトにはめて使います。たぶんこういう商品はなかったはず。
ちなみにこの初代ウェイトリング、洗剤か何かの容器の注ぎ口を切り取って、そこに板おもりを巻き付け、その上に100均の木目調シートを貼っただけのお粗末な作りです。断面に鉛色が見えるのがダサいので、黒のマジックで塗ってごまかしています。
その後MEZZからかっこいいウェイトリングが出ましたが、あれはシャフトとバットのジョイント部に挟むものなので、それより前には付けられないのと、フラットフェイス用は速攻で廃版になったので、パイロテッドにしか使えません。エクシード用もありますが、高すぎて買うのも馬鹿らしいです。
別に初代ウェイトリングでも何の問題もなく使えているのですが、もう少し見た目にこだわりたいなと思い、今回、本革製のウェイトリングを作ることにしました。
2.ウェイトリングの自作方法
(1) 準備
① 材料
材料はこちら。
・1mm厚ぐらいのお好みの革 ・タングステンシート(お好みの量) |
今回はエルヴァケーロというカモフラ柄のイタリアレザーで作ります。色はブラウンです。この革かっこいいんです。興味のある人はこちらの紹介記事を読んでください。
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タングステンシートとは、タングステンという金属の板おもりです。僕はこれまで鉛の板おもりで作っていたのですが、今回、革を使うことで厚みが出てしまうので、鉛の倍近い比重があるタングステンシートを使って厚みを抑えることにしました。
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② 道具
使う道具はこちら。
・カッティングマット ・カッター ・ハサミ ・スチール定規 ・木工ボンド(多用途) ・クラフトテープ ・ダイヤモンドやすり(無くても可) ・トコノール(無くても可) |
トコノール以外はいつもの100均セットです。ダイヤモンドやすりとトコノールはコバ(革の断面)を磨くために使いますが、無くても良いです。
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ちなみにトコノールはタップの側面の艶だしにも使えるので、自分でタップ交換する人は持っていて損はないと思いますよ。
(2) 自作手順
① 材料カット
今回、10gのウェイトリングを作ります。これぐらいが一番ニーズがありそうなんで。
カットするサイズはシャフトのどこにリングをはめるかによりますが、僕は以下のサイズにカットしました。長さはあとで微調整します。幅はお好みですが、あまり太いとやぼったくなると思います。
革①:幅12mm×長さ70mm 2本
革②:幅2mm×長さ70mm 2本
タングステンシート:幅8mm×1周分の長さ 2本
② 組み立て
まず、ウェイトリングをはめたいシャフトの位置に、ちょうど1周する長さにカットした革①を巻いて、クラフトテープで固定します。僕は革の表面を内側にしています。そっちのほうがリングの内側の見た目も良くなるので。
次に1周分の長さにカットした革②を、両サイドにボンドで貼り付けます。僕のエルヴァケーロは0.7mmしかないので、革②にはちょうど良い厚みの別の革を使っています。
中央の溝に1周分の長さにカットしたタングステンシートを貼り付け、さらにその上からもう1本を1周分にカットして貼り付けます。僕が買ったタングステンシートは裏面がシールになっているので、ボンドはつけずにそのまま貼り付けています。
最後に革①を1周分の長さにカットして、さらにその上からボンドで貼り付けます。これでひとまず完成。
ここからはお好みです。このままだとコバ(革の断面)が毛羽立っていて、見た目がいまいちなので、ダイヤモンドやすりでコバを磨き、角の面取りをします。それからコバに指でトコノールをすりこんで、圧をかけながらゴシゴシこすります。指でこすってればそれなりにツヤが出てきます。
これで完成!
装着するとこんな感じです。
革をこの色にしたのは、ジノフェラーリのハギの色と合わせるためです。自己満足ですが。
ただ、1点問題が。10gで作ったはずが、9gしかなかった泣 まあ1gぐらい良いんですけどね。
もっと細かく刻みたければ、5gで2,3個作って、少しずつ調節するのもいいかもしれませんね。
3.自作ウェイトリングの使い道と注意点
(1) 使い道
このウェイトリング、僕はジャンプキューにつけて使っています。ジャンプショットならストロークの邪魔にならないんで。はめる位置によってはブレークキューにも使えると思います。
ただプレーキューにはめるのは微妙ですね。通常のショット時は邪魔にならなくても、エクステンションを使う時など、遠いショットをする時に、ブリッジにひっかかって邪魔です。でもそこを割り切れれば、十分使えるとは思いますよ。
(2) 注意点
注意点としては、ジャンプショットは上から下に撞き下ろすので、使っているうちにゆるんできて、ちゃんとチェックしないとショットしたタイミングでリングが外れます。僕は転がったリングが球触りしてファールしたことがあります。ジャンプは成功したのに。
4.まとめ
いかがでしたか?
キューを後ろバランスにする方法は、ウェイトボルトやつけっぱなしエクステンションなどありますが、前バランスにする方法って限られるんですよね。もしもお気に入りのシャフトをもう少し重くしたいなって思ったら、こんなやり方も試してみてください。
キューの重さに関しては、他にもこんな記事を書いていますので、良かったら合わせてご覧ください。
他にもこんな自作をしていますので、興味があればご覧ください。
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