本革製やすりケース自作|縫わないレザークラフトの可能性

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先日、SOさんにエボナイトをいただいたお礼に、本革製やすりケースを自作しました。

やすりケースとして作りはしましたが、今回の構造、作り方は、自分的に「縫わないレザークラフト」の可能性を広げるきっかけになりそうです。

なるべく手軽にレザークラフトを楽しみたいという人は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の内容

1.やすりケースとは

2.やすりケースの自作方法

3.自作に使える革を紹介

4.まとめ




1.やすりケースとは

やすりケースと言われてもよくわからないと思いますが、このダイソーのかかとやすりのケースを作ります。

かかとやすり

このかかとやすり、先日、エボナイトのタップ交換をした際に、以下の工程でおおいに役立ってくれました。

・エボナイトの水平出し
・エボナイトのアール出し
・エボナイトの側面整形

別に普通のやすりでもできるんですが、適度な目の粗さ、サイズ感など本当に使いやすいんですよね。あとこの持ち手のガラスの部分が革タップの側面を磨く時にも使えますね。これがあれば高いタップシェーバーなんか買う必要ないです。それぐらい優秀。すぐ買いに行きましょう。

これはもともとSOさんに勧められたものなのですが、あまりにも有能過ぎるので、専用のケースでも作ろうかなと思ってました。その矢先、まったくの偶然でSOさんからかかとやすりのケースを作ってほしいとお話がありました。奇遇ですね!

SOさんにはエボナイトのお礼に何かお作りしますって言っておいたんです。

ということで今回はかかとやすりケースを作ります。

 

2.やすりケースの自作方法

(1) 準備

① 材料

材料はこちら。

材料

・1mm厚の革(左)
・1.8mm厚の革(右)

革のみです。ナチュラルカラー希望ということなので、手持ちの革から適当に選びました。ちなみに真ん中のトカゲ革も使う予定だったんですが、途中で設計ミスに気付き、トカゲ革は使わないことにしました。こういうものを作ったのは今回が初めてだったので、そのへんの試行錯誤の経緯も書いておきます。

 

② 道具

使う道具はこちら。

道具

・カッティングマット
・カッター
・別たち(※)

・スチール定規
・23mm径の穴あけポンチ(※)

・金づち(※)
・木工ボンド(多用途)

・ダイヤモンドやすり
・かかとやすり
・トコノール(※)

※は無くても可。それ以外のものは100均で揃いますね。




(2) 自作手順

今回作るやすりケースはこんなイメージ。

やすりケースのイメージ

SOさんからの希望は以下です。

・ナチュラル革ベース
・サンドペーパーの収納場所もほしい

あとはお任せとのことだったので、好きなようにやっていきます。

ちなみに僕、革の縫製は全くできません。そもそも道具持っていないです。なんで上の写真みたいなものは作れず、いつも通り色々工夫しながら、ちょっと変わった構造のものを作っていきます。

① 材料のカット

今回、かかとやすりのサイズに合わせて、なるべくタイトに作っていきます。SOさんはこのかかとやすりを持ち歩きたいそうなので、できるだけコンパクトにしたかったんですよね。

ということで、かかとやすりのサイズに合わせて、こんな感じで材料をカットします。この細い革のカットはカッターだとちょっと難しかったので、今回は別たちで切りました。太さがバラバラなのは腕の問題です。

革をカットした後

1mm厚の革
革① 85mm×60mm 3枚(トカゲは使わず3枚同じ革)
革② 85mm×3mm 2本
革③ 54mm×3mm 1本

1.8mm厚の革
革④ 85mm×3mm 6本
革⑤ 54mm×3mm 3本

何ができあがるのかこの時点で意味不明だと思いますが、このあとの製作過程で明らかにしていきます。




② 組み立て

まず、革①の両サイドと下辺に革④と革⑤を1本ずつボンドで貼り付け、最終的に3本ずつ貼り合わせます。

製作過程1

これでもう僕が何をやろうとしているかわかりますよねww

革の縫製ができないんで、革を貼り合わせて側面の壁を作っています。かかとやすりって厚みが5mm弱あるんで、手持ちの革だと3本ずつ重ねる必要がありました。

そしてこの上にトカゲ革を貼り、さらにその上に革①を貼って、そのすき間をサンドペーパーの収納スペースにする作戦。

なるべく薄手に作りたかったので、0.5mm厚ぐらいのトカゲ革を選んだんですが、貼ってみた結果、

トカゲ革を貼った状態

革が薄すぎてたわむ。。これだとかかとやすりを収納する時に邪魔。かなりタイトに作っているんで、これだと使い勝手が最悪ですね。ということでここはトカゲ革は使わず、革①と同じぐらい張りがある革を使うことに作戦変更です。

さっきは忘れてたんですが、貼り付ける前に紙やすり取り出し用の切り込みを入れておきます。

製作過程2

この半円状のカットのために、23mmの穴あけポンチを使っています。そのうち、普通のジョイントキャップホルダーでも作ろうかなと思ってずっと使わずにしまっていたんですが、こんなところで出番がきた。

ちなみに、細かい作業になりますが、この半円状のカットはカッターでもできます。仕上がりは劣りますが。

これをさっきの土台に貼り付けます。

製作過程3

さっきのトカゲ革と違って、入口が広くなったんでこれなら出し入れも簡単ですね。狙い通りです。

次にこの両サイドと下辺に革②と革③を1本ずつボンドで貼り付けます。

製作過程4

これで1mmの高さを作り、紙やすりの収納スペースを確保します。

そしてこの上にもう1枚の革①を貼り付ければ、ひとまず形はできあがりました。

製作過程5

ただ、このままだと断面がボサボサで見た目がいまいちです。ちなみにここから昼やったので、写真の色合いがだいぶ変わります。

製作過程6

ここから断面の面取りをしつつ、磨いていきます。

まずはかかとやすりで断面を粗く磨いたら、次にダイヤモンドやすりで細かく磨き、最後にトコノールをすり込んで、圧をかけてこすります。指でこすっても良いですし、かかとやすりのガラスの部分を使っても良いです。

これを何度か繰り返して完成!

完成

ところどころ粗いんですが、そこはハンドメイドの温もりってことで。

かかとやすりと紙やすりを収納してみました。いいですね!

収納した状態

ちなみに収納できる紙やすりは2枚ぐらいです。。持ち運びは最低限でお願いします。

少し出した状態




3.自作に使える革を紹介

これと全く同じものを作ろうという人はいないと思いますが、万が一いた時のために、使えそうな革を紹介しときます。

まずはこちらです。僕は厚手の革の手持ちが無かったので、1.8mm厚の革を3枚重ねてサイドと下辺の壁を作りましたが、こちらは2.8mm厚なので、貼り合わせは2枚で済みます。その分カットが大変にはなりますが、こんなものを作ろうというガッツがある人なら乗り越えられるはず笑

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同じ革で1mm厚がこちらです。

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4.まとめ

いかがでしたか?

製作過程はひどいですが、最終的にはけっこう良いものができたと思います。

レザークラフトって革の縫製がハードル高いんですよね。道具を揃えればやってできないことはないと思うんですが、なかなかそこまでやる気になれず、いつもこんな感じで作ってますw

今後もこんな感じで誰でも作れそうなものを作っていこうと思います。そのうちスマホケースとか作りたいんですよね。ビリヤードネタだけだと、近い将来ぬブロはネタ切れすること間違いないですからね。

ちなみにSOさんにもう1つお礼をすることになっています。追加でエボナイトいただくことになってるんで。そっちの品についてはまた後日。

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