ビリヤードプレーヤーにとってキューやタップと同じぐらい重要な意味を持つチョーク、安価なものからこだわりの高級チョークまでたくさんの種類があります。
でもチョークのことって意外と知らないこと多いです。
この記事では、ビリヤードチョークの意味、成分などの基礎知識から、たくさんあるチョークの種類と違いなど、チョークの色んなことを説明します。
あわせて、チョークの正しい使い方、メンテナンス方法、おすすめのチョークなども紹介しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
この記事の内容 1.ビリヤードチョークとは 3.ビリヤードチョークの付け方、使い方 5.ビリヤードチョークはどう選ぶ?おすすめを紹介 |
初心者向けの内容もありますが、意外と知らないこととかも書いてますので、中級者以上の人もぜひ読んでください。
1.ビリヤードチョークとは
ビリヤードチョークとは、ビリヤードキューの先っぽ(タップ)に付ける青い粉。ここではまずビリヤードチョークの基本的なことから解説します。
(1) ビリヤードチョークの意味と重要性
出典:ニューアート
なぜチョークを付ける必要があるのか。
昔はチョークなんてものはなかったそうですが、今は誰もが当たり前にチョークを使っている時代。多くの人がその理由や重要性を理解していると思います。
ビリヤードのチョークには滑り止めの意味があります。
的球をポケットするだけなら手球の中心を撞いていれば良いのですが、次の的球を入れやすい位置に手球をもっていくためには、上下左右の撞点を使い分けて、手球を押したり引いたりひねったりする必要があります。
中心の撞点だけならチョークなしでも問題なく撞けますが、少しでも撞点を上下にずらすと、チョークなしではびっくりするぐらいミスキューをします。滑ってカシュッってなるってことですね。そんな時はタップにチョークを塗ることで、滑り止めになって色々な撞点を使い分けることができるようになるんですね。
(2) ビリヤードチョークの成分
主成分は黒板のチョークと同じ炭酸カルシウムで、ビリヤードチョークはそこに研磨剤も配合されています。タップにチョークを塗るとその研磨剤がタップの表面に食い込んで付着し、滑り止めの役割を果たします。
「研磨」ですから、チョークを塗るたびに少しずつタップは摩耗し、球を撞くたびに少しずつボールを傷つけている、というのは知っておくべき事実ですね。
(3) ビリヤードチョークの種類と違い
ビリヤードチョークってたくさん種類がありますよね。値段も¥100で買えるものから¥2,000以上するものもあり、意味がわからないと思います。
違うのは成分と配合、そしてそれによってチョークの性能も違います。
性能というのは主にこんなところでしょうか。
・のりの良さ(タップにしっかり付着すること) ・持ちの良さ(塗ったチョークが長持ちすること) ・グリップ力(手球をしっかり掴むこと) ・手球、台を汚さないこと |
チョークの目的が「滑り止め」であるなら、より粘度の高いねっとりしたチョークがベストと思うかもしれません。その代表的なものがKAMUI0.98ですよね。
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このチョークはその粘度により高いグリップ力を誇り、限界撞点も広がると言われていますが、こういうチョークは手球や台をひどく汚します。それによりスキッドも増えますので、自身のプレーに悪影響を及ぼすだけでなく、相手やお店にも迷惑をかけます。そのためこのチョークを酷評する人もいます。こういうチョークはいざという時だけ使うようにしたほうが良いですね。
全ての項目で100点満点をとれるチョークはないんだと思います。高いグリップ力を持ちながら、手球や台を汚さない、各メーカーがそんなチョークを独自に開発しているので、こんなにたくさんの種類のチョークがあるんですね。
(4) ビリヤードチョークの色
ビリヤードチョークの色として一般的なのは青と緑ですが、他にもいろんな色がありますね。ただ色の違いだけで性能が変わることはありません。厳密に言うと、色を変えるために成分や配合が変わっていると思うので、ごくわずかな違いはあるかもしれませんが、そこを気にする必要はありません。
気にするべきは通っているビリヤード場のラシャの色です。基本的にはラシャと同じ色のチョークを使うのがマナーです。ラシャはほとんど青か緑だと思いますが、赤いチョークなんか使うと汚れが目立つので迷惑になります。
ちなみに緑のラシャの店で青のチョークを使う、または青のラシャの店で緑のチョークを使う、これはセーフだと思います。なので青か緑のチョークを買っておけば間違いはないですね。
赤とか紫とかカラフルなチョークもありますが、おしゃれだからという理由でそういう色を選ぶことはあまりお勧めしません。
(5) ビリヤードチョークの硬度と粘度の比較表
ビリヤードチョークの性能は成分と配合で決まると思いますが、それを見分ける要素の1つがチョークの硬度と粘度です。KAMUI0.98のように柔らかく粘度が高いチョークはねっとりとした塗り心地になり、グリップ力は上がりますが、手球や台を汚します。
ニューアートのカタログにチョークの硬度と粘度の目安表が載っていましたのでアップします。写真が小さくて見づらいと思いますが、縦軸が粘度、横軸が硬度です。
KAMUIの0.98はもっともやわらかく、もっとも粘度が高いのがわかりますね。
このページの上のほうに書かれてるんですが、これはチョークの性能や使用感を表すものではありませんので、あくまで目安として考えてください。
2.ビリヤードのマイチョークって必要?
ビリヤード場に行くと、台の上に必ず2つチョークが置いてあるので、別にマイチョークなんか必要ないって思いますよね。実際上手い人でもマイチョークなんて持っていない人はいます。
ですが、以下の理由からマイチョークは使ったほうが良いと思います。
・人が使ったチョークは塗りづらいから ・常に同じ性能のチョークを使うため ・異なる成分のチョークを混ぜないため |
以下に補足します。
(1) 人が使ったチョークは塗りづらいから
チョークは塗り方によって形が変わります。わかりやすい話だと、ちゃんとメンテナンスされていない漫画喫茶とかのチョークは真ん中に大きな穴があいてますよね。あれはとても塗りづらいです。使い慣れない形状のチョークを使うと、ルーティンも崩れてプレーにも悪影響を及ぼすおそれがありますね。
(2) 常に同じ性能のチョークを使うため
上で書いた通り、チョークは銘柄ごとに性能や塗り心地が違います。マイチョークが無いとお店に置いてあるハウスチョークを使うことになりますね。ハウスチョークは銘柄が違ってもそんなに性能差はないとは思うんですが、敏感な人はわずかな差も気になりますよね。マイチョークがあれば余計なストレスを感じずプレーに集中できると思います。
(3) 異なる成分のチョークを混ぜないため
これはモーリタップの毛利さんが言っていることです。成分が異なるチョークを使うと、タップの表面でそれぞれの成分が混じってしまいますが、それはタップに良くないそうです。
正直なところ僕にはよくわかりませんが、興味がある方はこちらの毛利さんのエッセイを読んでみてください。
3.ビリヤードチョークの付け方、使い方
(1) チョークの正しい塗り方
チョークはただタップに塗れば良いと言うものではなく、正しい塗り方があります。初心者の人は特に間違えやすく、上級者でも意外と出来てなかったりしますが、間違った塗り方をすると、漫画喫茶のチョークみたいに真ん中に大きな穴があきます。
この点についてはこちらの記事をご覧ください。正しい塗り方をすれば、自動的に手裏剣になるんです。
(2) チョークを塗る頻度
チョークを塗る頻度については正しいとか間違っているとかはないです。その人のルーティンですからね。1球ごとにチョークを塗るのがルーティンになっている人は多いと思います。僕もそうです。
ただ実際はそんなに塗る必要はありません。これはチョークの銘柄にもよるんですが、極端に端の撞点を撞かない限り、9ボールとか10ボールの1ラックに1回とか2ラックに1回とかでも十分だと思います。ためしにやってみてください。
上でも書きましたが、チョークを塗るたびにタップは摩耗します。タップを長持ちさせたければ、チョークを塗る回数は最低限にしたほうが良いですね。
4.ビリヤードチョークのメンテナンス
チョークって最後まで使い切れないこと多いと思いますが、ちゃんとメンテナンスすれば最後まで使い切れますよ。こちらの記事にまとめました。シールのきれいな剥がし方も解説しています。
5.ビリヤードチョークはどう選ぶ?おすすめを紹介
ここまで成分、配合、性能の違いなど説明しましたが、チョーク購入の際はあまり難しいことは考えず、人からおすすめされたチョークやレビュー評価の高い人気のチョークの中から気軽に選んで、色々と試してみるのが良いと思います。
というわけで、ここからおすすめや人気のチョークを紹介していきます。
(1) 僕のおすすめチョーク|ブルーダイヤモンドとマジックチョーク
僕のおすすめはこちら、ブルーダイヤモンドです。
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僕は友達からすすめられたんですが、その友達は某プロからすすめられたそうです。
上に載せた比較表では硬度は高め、粘度は中の下ぐらいですね。
粒子が細かく塗り心地も持ちも良く、グリップ力も申し分ないです。手や手球も汚れづらいですし、値段も比較的お手頃なので、これがあれば他のチョークを使う必要性はあまり感じません。
それともう1つがマジックチョーク。ブルーダイヤモンドより少し高いですが、2個入りなのでそれでもお手頃なほうだと思います。
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ロシア製のチョークで、見た目はチープなんですが、評判を聞いて以前から気になっていて使ってみたものです。
このチョーク、アメリカの大学教授が色々なチョークのテストをしたところ、チョークの持ちはブルーダイヤモンドの約3倍!、かつ手球へのチョークの付着はハウスチョークのマスターチョーク程度しかないという、めちゃくちゃ性能が高いチョークです。上に載せた比較表では硬度は中ぐらい、粘度は中の上ぐらいですね。
実際僕もこれを使ってみたんですが、持ちはかなり良いですし、台や手球も汚れにくいと思います。
ブルーダイヤモンドとマジックチョーク、どちらも品薄になって買えなくなることがあるんですが、お気に入りのチョークが2つ3つあると、どちらか買えない時とかに他ので代替できるので良いですね。
(2) ニューアートの人気チョークランキング
ニューアートの人気チョークランキング(2023年8月時点)も載せておきます。
どれにしたら良いか迷って決められないなら、レビュー評価の高い人気のチョークから選んでみるのも良いと思います。ニューアートのサイトではいわゆる「こだわり派チョーク」と呼んでいる高級チョークが1位~8位を占めていますね。チョークに対するプレイヤーのこだわりは昔に比べるとずいぶん高まっているんだなと感じます。
カムイ、強いですね。
1位 |
写真が違いますが、1位は薄緑っぽいForestってカラー | ||
2位 |
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3位 |
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4位 | 斬 DRY CONDITION 出典:ニューアート | ||
5位 |
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6位 |
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7位 |
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8位 |
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9位 |
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10位 |
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6.あると便利なチョークケース
マイチョークを持っているなら、チョークケースはあったほうが良いです。それは以下のようなメリットがあるからです。
・チョークを持ちやすくなる
・チョークで手が汚れにくくなる
・他の人のチョークと区別がつきやすくなる
・チョークを最後まで使える
そしてチョークケースには色々な種類があり、使い方も違います。その点についてはこちらの記事に詳しくまとめていますので、興味のある人はぜひ読んでください。
7.まとめ
いかがでしたか?
昔に比べると今はたくさんの種類のチョークが販売されているので、どれにしたら良いか迷ってしまいますよね。この記事があなたのチョーク選びの助けになれば幸いです。
チョークに関連して、他にはこんな記事も書いていますので、あわせて読んでみてください。
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